個展

Poushali Dasポウシャリ・ダス展

2017.10.2(月)~6(金)12:00~19:00

この7日にインドに帰国するPoushali Das。武蔵野美術大学日本画科の招聘研究員としての滞在を終え、その成果をお披露目する展覧会である。

担当教授としてPoushali Dasを指導してこられた内田あぐり先生が以下の紹介文を寄せて下さったので引用させていただく。

ポウシャリ・ダスは1974年インドのコルカタに生まれ、西ベンガル州を中心として活躍する画家です。今年の4月から9月まで武蔵野美術大学日本画科の招聘研究員として日本画を研究するために滞在しました。彼女はインドでウォッシュ古典技法という方法で絹や紙に顔料を用いて、プリミティブで神秘的な絵画世界を描いています。かつて横山大観が西ベンガルで広めた日本画の技法は、インドでウォッシュ技法として浸透し、現在は少数ですがインドの画家たちに受け継がれています。ポウシャリが日本で描いた珠玉の小さな日本画を是非見にいらして頂ければ嬉しく思います。
武蔵野美術大学日本画科教授内田あぐり

ポウシャリが卒業した国立ウィシュワパラディ総合大学はタゴール大学と言われるほど所縁の深いところと聞く。その芸術学部絵画科からマハラジャ・サヤジラオ総合大学に進みMFAを取得し、国内のみならずロンドンのイギリス王立芸術大学院での展覧会に出品するなど、旺盛に活躍している彼女が、ウォッシュ技法の故郷・日本でどんな風に自分の世界を深めたのか、実に興味深いところ。

岡倉天心とタゴールの友誼から、インドに滞在した横山大観と菱田春草一行は、親族に画家の多かったタゴール家で朦朧体のワークショップをしたのだという。
もともと西洋画の技法を何とか日本画で表現しようと試みて朦朧体と呼ばれた様式を生み出した訳だか、それがウォッシュ技法としてインドに残り、ポウシャリの作風の根幹を成しているというのは壮大な話だ。
そのポウシャリが離日するに当たって用意した作品は、ブッタのその後を描いた絵巻風のものや通学した武蔵野の風景、
京都や奈良で触発された花鳥の小品たち。ことに108のピースに描かれた様々な意匠は、日本の伝統様式とインドの細密画が一体化したようなミラクルな世界だ。
境界を越えて、さらに進化を続けるポウシャリの前途を今は祈ろう。

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