2019.3.18(月)〜24(日)12:00〜19:00
まずは作家のステートメントから。
今回は建築と彫刻をテーマとした。 彫刻家であるミケランジェロが残した建築は、デザインを超え誰もが共通に持つ深き心地 よさがある。
彫刻も同じに人を人以上に美しく、人々が気づかぬうちに受けている共通の 感覚を表現されている。感情のみ残るものがつくりたいとおもった。
佐々木翠
佐々木翠さんは1984年埼玉に生まれ、2013年に東京造形大学修士課程を修了後、母校恩師の板東優氏のアトリエがある帯広に移住、助手を勤めながら研鑽の日々を送られている。
2016年に当画廊で初個展、以後在住する帯広で折々に発表を重ねてきた。銀座で2度目となる今展は、画廊の中に家を建てたいという私の希望を受けての挑戦。
どんな風に受けてくれるのか楽しみにしていたところ、「ミケランジェロの丸天井」という思いがけない答えがかえってた。先年イタリアを旅行しミケランジェロの天蓋の下、時間を忘れるような至福の体験をしたという。
ストイックな石膏の白!存在の内と外!丸天井から降り注ぐ光の圧倒的な量!いつもと同じサイズの画廊空間が、異化あるいは銀化して翠さんのみずみずしい心に満たされている。
翠さんがミケランジェロの天蓋の下で感じたであろう至福の時を、私も追体験させてもらった1日だった。
折しも翠さん恩師板東さんの奥様であり版画家の里佳さんのお誕生日の今日、ご縁の方々とお腹も至福の時を送らせていただいた。
春の陽気に誘われて是非ご来廊をお勧めする次第である。