2019.11.4(月・祝)〜10日(日)
黒羽よしゑさんの三年ぶりの個展。
在住する岩手・盛岡はホームスパンの産地。その材料となる羊毛と手紡ぎ・染めのスキルを持つ方々との出会いがフェルトの帽子作家になるきっかけとなったそうだ。
家業の舞台美術制作の激務と子育ての合間、寝る間を惜しんでの制作だったが夢は広がる一方だったという。
今、黒羽さんは色々な軛から解き放たれて、ますます色彩は奔放に、形は自在に、身につける人をも変容させるようなパワーに満ちた作品たちとともに画廊にいる。
北国の人が半年を無彩色の中で過ごすから、色彩感をもたないかといえばそうではない。真っ白に埋め尽くされた大地の中で色を希求し夢想する。
その「夢みる力」ともいうべき黒羽さんのたぐい稀な能力が色とりどりの羊毛に命を吹き込んで、なんとも楽しいワンダーランドを形作っているのだ。
帽子をかぶった人の魅力を引き出し、またまだ知らない自分と出会わせてくれるーそんな黒羽さんの世界に遊びに来ませんか。