2022.12.1(木)〜7日(水)
12:00〜19:00
日曜〜18:00 最終日〜17:00
グループ展などに出品して頂いている沖綾乃さんが大作の個展を開催する。
まずは彼女のコメントをー
現在進行形で家族の生活によって変化していぬ景色と、記憶や記録の景色が混在する景色には、生活の忙しさと同時に愛着を感じている。今見えている場面だけではなく、その奥に重層的に重なっている時間を含めた室内風景を描こうと試みた。 沖 綾乃
画廊の壁一面の大作ー「飾り棚のある居間」は約4m。組み上げて初めて全貌を見たという沖の渾身の作品だ。
時間軸も空間軸も違うさまざまなコマを重ね、家族の生活の象徴である飾り棚を中心に沖綾乃にとってのリアルを描いた。
祖父母のいる空間もすでに残像のようにかすみつつ、愛しさ懐かしさの痕跡として存在感を示している。
この大作の中に没入していると、積み重ねられた家族の歴史の厚みにとり込まれ、その一部になったような気にさえなるのが面白い。
丹念に描き込まれた細部と、余白が示す空間の広がりが、この物語にさらなる奥行きを与えているのだろう。
花の盛りと枯れまでを描いた小品連作も、過ぎゆく時間の堆積と本質という今回のテーマに連なる。