おでかけコラム

日本人になりたい講座ーアラン・ウェスト編

市川学園の土曜講座・「日本人になりたい」の講師として、アメリカ人日本画家アラン・ウェスト画伯と彼の表具を手掛ける(株)マスミの横尾靖氏が招聘され、対話形式の講演を行った。
東京芸大日本画科を卒業し、谷中のアトリエ兼展示場で独自の制作を続けるアラン氏の活躍は夙にしられるところだが、その制作を支える裏方であり、プロデューサーの表具店社長横尾氏との二人三脚秘話は、まれに見る面白さで受講生を魅了した。
広い階段教室の正面にアラン画伯の巨大な障壁画、と思いきや、巨大な掛軸五幅!。深い色調で描かれた背景の上に金泥の流水、さらに新緑と紅葉を施して華麗な春秋図である。一幅縦2M80CM、横1M20CMはあるだろうか。これだけでも度肝をぬかれる大きさなのに、その五倍の迫力たるや推して知るべし、てなもんで。
並みの表具師であれば言下に断るところを、横尾氏はとことんアラン氏のチャレンジにつきあったという。いわば二人の合作ともいえる傑作なのだ。外国の人だからこそ知る日本美術の素晴らしさを、アラン画伯は昇華してさらにダイナミックに展開してみせた。この志を横尾氏は見事に受けてたって、形にしたということだろうか。
アラン画伯は三味線、横尾氏は篠笛・能管をよくし、音楽部門でも息のあったところをみせる二人。しかも横尾氏は、奥様の実家の家業を継がれた元エンジニアというから驚くではないか。専門分野にこだわっている人にはけっして出てこない豊かな発想と果敢な行動力に脱帽した。
きっと落語も好きなんだろうな、と思わせて余りある二人の会話に引きずりこまれて、あっと言う間の二時間だった。その後の中高生の質問もいい感じで、また日本人になった子が何人もできたと思うとうれしい限り。そんな一日のおすそわけを今日は。

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