個展

安住小百合展ー百花撩乱

マダム・リリーあるいは白百合夫人こと安住小百合画伯の個展が今日から典雅に。
黒に漆を混ぜた、まさに漆黒の背景にあでやかに描かれた花々。成熟した画境は今年ますます深みをまして芳香を放つかのようだ。円窓スクウェアという変形の画面の花シリーズも八点目。それに先立つ個展で少女と蝶の作品を二点かいているが、その少女の手から飛び立った蝶々が、これら花々の間を飛び交うという趣向らしい。このシリーズが完成した暁には、さぞや百花撩乱の濃密な花園になるに違いない。
今回はこの連作や風炉先屏風ほか、庭先で丹精した花々と人物・静物など充実した作品群を発表、見応えのある個展となった。
白百合夫人とはいえ、日々の暮らしはある。特に今年は愛嬢二人の受験と、日展出品、恩師加山又造画伯のご葬儀のお手伝いと春から気の休まる間もないことだったろう。しかし、作品からその慌ただしい生活の匂いがすることはない。あくまでも凛然たる空気のもと命の輝きに満ちた作品たちである。如何に花の心に身を添わせて描いているか、思わせて余りあるところが、白百合夫人たる由縁だろう。
初日の今日は、学生時代の御学友はじめ、日展の福田千恵先生などが駆け付けてくれた。豪華なお料理は、白百合夫人のお友達のマダム・井上夫人と若松夫人の心尽くし。お毒味と称して一番堪能したのは珍味堂悦子だったかも。

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