山田りえ展ー9度目の個展

待望の山田りえ展華麗にスタート

一年半ぶり、9回目を数える山田りえ展が今日から。
いつも春に開催するりえ画伯の個展だが、近年多忙をきわめる画伯のスケジュールの都合で初の秋季展。悦子から画伯へのラブレターとしてDMには以下の文章を書かせていただいた。
ー草花に宿る命のエネルギーに感応し、我が身と等価のものとして凝視する山田りえの作品には、いわゆる花鳥諷詠の情とはいささか趣きの違う強さが隠されている。花のエゴとでも云おうか、生きて繁殖していこうという天然の意思が伝える圧倒的な存在感が、美しさをも凌駕してそこにあるのである。
誰のためでもなくそこに「在る」ものに思いを寄せ、ミクロの細胞からマクロの宇宙までを内包した世界として「草花」をとらえる―絢爛とした金箔や銀線は、それらを荘厳する向背といえよう。命の不思議とその美しさ。自然界の整然とした秩序に感じ入り、その一部であることの喜びを、山田りえの絵筆は伝えている。
今展では、秋草をはじめ季節を映した作品を配し、皆様を秋の野へと誘う趣向。薄を渡る風に吹かれつつ…。ー
夏の沖縄から帰ってくると一転して画廊は濃い秋色。朱夏から白秋へと舞台は一瞬のうちに早変わり。画廊の空気は一変したが、光ファイバーにも変わって肝心のサイトのアップの仕方が一から出直し。いや~ご迷惑かけます。またまたぺこり
りえ画伯は髪をショートのウェーブにしてさながらマレーネ・ディートリッヒ。久々の大輪薔薇の前で華麗に微笑みを。絵になるお方ではあるね、やはり。これでいて自分のお顔立ちを地味だとおっしゃるのだから自己イメージは不思議。お父様ゆかりの方々に囲まれて婉然と笑む姿は、川島芳子か李香蘭?御多分にもれず魔窟と化した夜の画廊で見事な貴婦人ぶりを披露し、華麗なる山田りえ展の絵画そのものになっていたことをまずはご報告。

安住画伯最終日

ご近所の藤屋画廊さんで「渺渺展」が開かれていることもあって、日展関係のお客さまが多く見て下さった今展。それに寄与してくれた功労者はなんといっても画伯同級生の加藤晋画伯。加山先生の資料研究にも携わっているので、現役の学生から日展の先生方まで幅広い人脈を誇る。
子育ての間しばらく休んでいた日展に一昨年から復活をはたした安住画伯、ライフワークともいえる人物像を描き注目を集めたことも記憶に新しい。先日も書いたが、故郷宮城の芸術選奨新人賞などを受けいよいよ大海に漕ぎだすか、というところ。
そんな画伯の活躍をわが事のように喜び、忙しい頃になると栄養ドリンクの差し入れ等、柱の陰からそっと応援して下さっているのがいもきん小黒夫妻。ご自分たち去年は新潟の災害の支援で大変だったのに、こよなく美術を愛するお二人はなにかと画伯たちを気づかってくれて有り難いこと。また、安住画伯もそれに応えて、奥深い作品を描いた。久々にゆっくり来廊の昨日は、作品をじっくり鑑賞。心を入れて見ている後ろ姿はいいものだ。感謝!
最終日最後の時間近くなると、万難を排して駆け付けてくれる人々が。先日来三度目のご来廊になる英利子さんはお嬢さんの万葵ちゃんを伴って。同じく加山先生クラスだった山田りえ画伯は、お孫さんにあたる万葵ちゃんに感慨深げ。今、多摩美の芸術学科に在籍しながら、加山又造研究室の重要なメンバーとなっているという。今後の研究が實られることを祈るものである。
また、絵画教室での教え子さんたちもたくさん来てくれ、優秀な教師としての実直な画伯の一面を伺わせてくれた。2001年から数えると5回目になる今展では、精神的にも体力的にも充実したエネルギーを感じた。今、静かな深みをたたえる安住画伯の黒が、奥の方でうねりさざ波を立ち起こすかもという予感も含めて、次の仕事が待たれる事である。

典雅なきもの競演

15日から日本橋高島屋八階ホールで開催中の「加山又造全版画展」のため、会場に詰めていらっしゃる哲也夫人英利子さんが、涼しげな夏の着物でご登場。六月のこの時期しか着られない紗合わせという、紗と絽を合わせた粋な着物には水紋が織り出してあり、金箔仕立ての絽に蝶を刺繍した典雅な帯と合わせて、水辺を飛ぶ蝶という趣向で。すっきりと細面の英利子さんならではの華やかで品のよい着こなしに、加山家の美意識を見る思いが。
また、コレクターの久保田氏夫妻も着物好きな方がた。夫人は画廊回りの際には必ず季節の着物を吟味してご登場、お好みは銀座もとじのテイスト。今日は琉球絣の藍の濃淡が美しい一重にうこんの織り帯という、これまた今の季節ならではの爽やかな組み合わせ。久保田夫人のおっとりとしたお人柄そのものの着こなしもまた素敵。
ご幼少の頃からお母様についてお茶お花全般の心得を学ばれた安住画伯、お着物も板についた堂々の夫人ぶりだが、今展中はマダム系で。
また、知的な雰囲気のシャンソン歌手・若林さんも交えて画廊内はまさに百花撩乱。さしもの日展大御所土屋禮一画伯、加藤晋画伯、武大人など男性群もやや照れ気味?
昨日は、画伯の郷里の母校・古川女子高の東京支部の方々が後輩のためにわざわざ。会期の一日前が、宮城県の芸術選奨新人賞の受賞式だった画伯。見事故郷に錦を飾ってご立派。お父様が同郷の能島浜江画伯も、かねて懇意の間柄。今日はその画像も合わせて。

 

 

最終日ー黒猫月光氏追悼

16歳という高齢にもかかわらず、常にりえ画伯の身辺にいて画業を見つめ続けていてくれた愛猫・月光氏が昨日天寿を全うされた。
搬入の日も出かけるりえ画伯の側を離れたがらなかったという。最後はりえ画伯のもとで安らかな眠りに。合掌。
偶然とはいえ、今日はりえ画伯お父上ご葬儀の導師を勤められた雪(すすぎ)禅師と、かねて懇意の普門禅庵の見城禅師もご来廊。なにか不思議な御縁を感じる。普門禅庵にはかんのん劇場というホールがあって来月29日には、二胡の許可氏のコンサートが開催されるという。かのヨーヨーマと共演した「シルクロード ジャーニー」というCDは夙に名高い。お問い合わせは042ー378ー1707普門禅庵まで
さて完成度の高い今展の作品、小品という概念をこえる密度に驚いたのは悦子だけではあるまい。食い入るように見つめる画家のうしろ姿が多かったとりえ画伯には報告するとしよう。最終日はりえ画伯同級の松谷画伯と佐藤画伯、またご懐妊中の小林画伯も。
絵を描くことが好きだと心に確認したりえ画伯のさらなる飛躍を願いつつ。

お勝手流台所千家茶会

りえ画伯個展の間隙をついて、台所茶会派の初会が数々の名茶会の舞台となった茅ヶ崎・松籟庵で。
そもそもみそそ画伯と旅興行のつれづれに冗談で話していた台所茶会。炉はイワタニ簡易コンロ・銘「鍋之風」、釜は琺瑯引きの花柄鍋・銘「新婚」、柄杓はレードル・銘「御玉」、主茶碗はどんぶり、銘「永谷園」、茶杓はストローでできたフラッペ用・銘「逢い引き」、 建水は子供用ポリバケツ・銘「幼時遊懐」 、お菓子は鯛焼き・銘 『御頭月』など愚にもつかない事ばかり考えている私たちのいうことを現実にしてくれたのは、またしてもプリンス春彦氏。数々の名茶会の演出家である。
今回はその初会だが特別な趣向が。二月の七味会のメンバーの絵を茶室に掛けてそのメンバーの茶会デビューとしようというもの。かくして初の席亭役を勤めることとなった悦子、半東役のみそそ画伯と後見人の武大人を従えてドキドキの出番となった。
段取りの悪さを春彦さんにカバーしてもらってお勝手流にしては過ぎた道具立てではったが、無事お役目を果たし、あとはこないだの連句の続きを。ああーなんでもやってみるものー他の人にはみせられないがー恐いものが見たい方は是非!ご一緒に。

山田りえ展ー8度目の個展 はじまりはじまり

ぎりぎりの女、といえば悦子だが時として間に合わない私と違って、この方は間に合う。いわずとしれた根性の女・山田りえ画伯。 今年もぎりぎりセーフ!!の当日搬入、最後の一点は新幹線でご持参、見事山田りえの世界に。
越畑画伯との会期の合間に壁を張り替え、9年間の釘あとを消した画廊内は久々にすっきり(見えるとこだけ、だけど)。ハードなスケジュールのため画伯にしては小さめな作品たちだが、内容は濃く白い壁からその存在を強力にアピール。クリアで鮮烈な印象を与えている。
また今回は参考作品として、江戸木版の高橋工房さんから依頼のあった、千代紙の原画を展示。樋口一葉の三作品をモチーフにしたりえ千代紙は、平面のデザインという新たな画伯の可能性を切り開いた見事なもの。依頼を受けてから、たけくらべや十三夜を初めて読み、画想に苦しんだことなど微塵もかんじさせない象徴的で斬新な意匠である。するする読めないといって朗読のテープを買い、耳からも聞くという努力をしていたのは知っていたが、ここまで独自の展開をみせるとは思っていなかった。
一葉女史と同時代人で、その肖像や挿絵を描いた鏑木清方画伯とは仕事の方向は違うが、木版に起こすという千代紙作品への取り組みとして考えると、信如の残した水仙に、美登利の差出しかねた鼻緒の紅葉の友禅の布を絡ませるなどの意匠に、一葉の作品世界への同質の愛惜が感じられる。
初日、まだ作品が届かないうちからきてくれた、女性検事様たちも華やかな画伯の世界を喜んでくださった模様でなにより。ご存じ森検事氏のご同僚という亀山検事と寺尾検事のきりりと美しい立ち姿、ああ一葉女史にも見せたい!時代はかく変わった。
恒例のパーティには、台所部門初参加の鈴木摂子さんが各種お料理ご持参で。銀座で働く薬剤師さんにつき、みそそ画伯の野菜とともに健康度に優れた珍味を。牧ちゃんは昨日みそそ画伯の庭でつんだフーチバでジューシーを。つまりよもぎ炊き込みご飯ですな。茅ヶ崎組の麻子画伯たちはしらすや空豆など季節のものを。連日の激走で疲れたりえ画伯も、これら愛の珍味にいやされたであろう。

越畑喜代美展ー再び春へ

春一番といえば風だが、たんぽぽの綿毛とともにやってくるのがみそそな世界。ようやく水温む、とか、長閑とかいう言葉と季節が一緒になった感じの今日この頃、毎度っ!という声とともに始まったさわやか朝搬入ーこのぎりぎり感がいいのよねっっっっっ!と、独り言。
しかもメインのちび巻物が届いてないぞ!きゃあきゃあ騒ぐわりには手が進まない女どもに目もくれず、淡々と作業を進める子犬便・タッチャンにまずは感謝。
なんとかならなかった事はない、と呪文のように繰り返しながら、われらB型チームが存続できるのはA型様とO型様のおかげです。
それはさて超ミニサイズの大作・みそそな巻物は机の上に鎮座ましましているが、これを繙いた人は必ず「欲しい~!」と叫ぶ。題して「御猫日日図」。画伯愛用のトルクメン族のアンティーク絨緞の上に置かれた中国の文机(しかも酒臭い)の前に座れば、宗次郎の曲とともに悠久の時間が流れはじめる、筈。岩瀬家の御猫様たちの、しどけなくも愛らしい姿態を余すところなく伝えるの図は、右から左への時間軸を得てさらに縦横無尽なものとなった。もう一度もう一度とご開帳をおねだりしたくなるこの超ミニ大作は是非実見でご覧を。
明石と大分からのお客様とともにひょっこりひょうたん島の人形制作者・片岡昌氏をお迎えしたの図も。

 

林 明日子展ー今年のラストショー

岡山のマスカット娘・林明日子画伯の個展が今日から。三年前、佐藤美術館の立島学芸員のご紹介で初個展。人物中心の構成だった前回と違い、花を描いて屏風や軸に挑戦した。本をみながら作ったという四曲と風炉先屏風は、初めて作ったとは思えぬ出来。俳句で集まる時、屏風の前でしたかった、と作った動機を語る明日子画伯はあくまでも自然体である。
1969年水戸生まれ。15才から岡山で育ち、岡山大学教育学部で美術専攻し、日本画に目覚める。大学院時代から日展に入選するも、その後ひとりでコツコツ絵を描きためてきた。
岡山は、かの雪舟宗純、浦上玉堂や小野竹喬、池田遥邨などを輩出した地でありながら、京都に近いせいか地元の日本画家は以外に少ないという。今回の屏風制作ではないが、ほぼ独学で日本画の技術を習得、かろやかに風が吹き抜けるような余白を持つ絵を仕上げてきた。
爽やかな香気を漂わす一連の作品、特に「チューリップ・光」にある空気の揺影は特筆すべきもの。白麻紙に裏彩色した地に淡い青と赤を添えて、光のなかで揺れ動く存在を描いた。これは間違いなく林明日子だといえる作品だと思う。まだ拙さも見えかくれする中に、深い実在感をもつこの作品が生まれたことをうれしく感じたことだった。
今、佐藤美術館で会期中の及川聡子画伯と、久々登場の横尾英子画伯に激励されたのちは、初日を言祝ぎ湯島のジャズクラブで大人のひとときを。今日は有名なジャズシンガーがきているらしい、、。

山田りえ展最終日

悦子はじめ画伯たちが、一方ならぬお世話になっている牧ちゃんこと大山牧子女史が、最終日お友達の加藤女史を伴って再々のご来廊。
可愛らしい風貌ながらこのお方は堂々・某社の社長。先日ご友人の歌手ミーコさんがラテンのライブハウスに出演されるとのことでご一緒させていただいき、女三人サルサとサンバに盛り上がり、六本木の夜を謳歌したもの。
りえぞー画伯が鎌倉高校時代に行きつけにしていた名物画廊喫茶「セラヴィ」のご主人やお仲間も最後日に駆け付けてくれてにぎやかに。
大勢の方達にご来廊頂き、りえぞー画伯もほっと一息。毎年、努力を積み重ねてきたからこその事だが、生きる事の迫力が画面に溢れて、人に何か喜びを感じてもらいたいという画伯の願いが少しずつかなえられているように思う。これからがスタート、の思いをますます強くしているに違いない画伯に、

不肖悦子からも熱いエールを。りえ展最後の画像はラテンナイトのスペシャル画像を。(ぬいぐるみを着た悦子ではありません、念のため)

りえぞー画伯うれしい悲鳴!

連日の大盛況にうれしい悲鳴のりえぞー画伯。野地練馬守が引率してこられた某大学のゼミの生徒さん達に、画廊のお仕事の実態をレクチャアー(のようなもの)する。ちょうど、ギャラリー俊の春彦氏もいらしたので助け船をだしてもらった。
また、ビジュアル系アーティストの駒形君が浴衣姿も爽やかな美女とご来廊。違った意味でビジュアル系のいなさんも照れながら画像に納まる。最近、写真では魂を抜かれないことがようやくわかったらしい。りえぞー画伯もいい男系として、多摩美ーズ仲間のがぼちゃん画伯と小百合画伯にすりすりされながらポーズ。
蛸壷を手みやげに来廊されたのは、先日九里ちゃんが連れて来てくださった白石ご夫妻。義理堅いご来廊にスペシャルサンクスを。ちなみにこの蛸壺、悦子が抱いたまま手放さなかったので、画伯用のは別に手配して下さったそう。画廊で何が釣れるか、とても楽しみ!

りえぞー画伯応援団

昨年逝去されたりえぞー画伯お父上のご友人たちが来廊された。展覧会の度、うれしそうに郷里の同級生の方々とお見え下さったお父上。その遺徳を慕って今年も。また、お仕事関係の御友人・増田氏ご夫妻は毎年決まって薔薇の花束を送って下さる紫の人(ガラスの仮面風にいうと)。今年も見事な赤薔薇を届けて下さった。生憎りえぞー画伯はお留守だったが、お父様御縁の方々が奇しくも御同席なさるのもなにか不思議。
銀座まり緒の小川まりママとチーママがちかちゃんと久々のご来廊。その美しさにめくるめく多摩美教授の米谷先生の図といきたかったが、その他山ほど応援団の方々もいらして、画廊はまさに百花撩乱の様相。
そして忘れてはいけない最強の応援団団長・黒猫亭月光氏。展覧会中かまってもらえない淋しさをぐっと我慢して、けなげな応援。今回はその陰の男としての存在を特にご披露。

山田りえ展ー7度目の個展 華麗に開幕

お互い前日まで、ほとんど寝てない状態で当日搬入という、過酷なスケジュール。一体誰が入れたんだ!と自分に怒る。が、朝のこない夜はない、、いや必ずやってくる。ほ〜らやってきた!
最後の筆を置いたのは一体何時なのか、満身創痍の画伯を支えて、旅装も解かぬままみそそ画伯がありがた〜い大活躍。年明けからハードな予定をこなしてきたりえぞー画伯、今日の日が迎えられたのは本当に目出度い。
恒例の大画面こそないが、それを補って余りある密度の高い作品たちばかりで、最後の頑張りが如何ほどのものだったかがわかるようだ。隅々まで行き届いた神経が、これまでにない完成度となって花の命を際立たせている。小さい画面が時に大きい画面を凌駕することもあるのだなぁと納得。ただ、これも大きい画面に挑戦し続けてきた今までの経験があればこその快挙。特に「あやめ」にみる空間は、パワフルなりえぞーの世界から一転、なんとも典雅な趣を湛える。葉っぱ一枚に宇宙をみた画伯の感性が、丁度いい力の抜け方を得てここに集約したか、と。あ〜大安の日を初日に選んでよかった!
それはさて、徹夜でもオープニングパーティの時間になれば、また違う元気が湧いてくるもの。お歴々も、お仲間も、ダーリンも心から今日をお祝いしてくれた一幕をまずは御紹介。

美しき応援団の方々

小百合画伯の故郷・宮城県古川市の高校の先輩たちが画伯の激励にいらしてくださった。伝統ある女子高とのこと、今もはなやかに活躍される先輩がたに囲まれ、小百合画伯もうれしそう。
画廊関係では、久々のいもきん小黒ご夫妻のご登場で、一段となごやかに。スーパーりこちゃんも美しき応援団として画廊に華やぎを添えてくれた。
画伯に絵にふさわしい華やぎにみちた一日の御紹介を。

正しいマダム道とお嬢様道

画伯の先輩にあたる加山英里子さんとお嬢さんの万葵さんのご来廊。一体何故加山クラスには美人が多い?という謎は別の機会に解くとして、マダムぶりでは人後に落ちない小百合画伯も脱帽のマダム英里子さんは、故加山又造先生のご子息哲也氏の令夫人。陶芸家として活躍する哲也氏を支えながら、みずからも画家として数多くの個展をこなす。お嬢さんは、多摩美の芸学の現役学生とのこと。小さい頃からバレエをやってらしたとか、華奢な身体に芯が通っている。
今日は、芭蕉の「静けさや 岩にしみいる 蝉の音」で知られる山寺をご実家とするマダムとそのお嬢様もいらして、品の良い雰囲気が画廊内にただよう。付け焼き刃の悦子としては、この正しいマダム・お嬢様道を今後の参考にして精進したいもの、

家族姉妹いとこ全員集合

小百合画伯のご夫君・林茂夫氏のご一家並びにいとこ連合が展覧会に。
甲府のお姉様にはいつもおいしいものをご持参いただくが、今年はご自慢の梅干し。とてもおいしい品につき皆で堪能する。
二人のお嬢さんもいらして、今日は小百合画伯を支える家族の日。いとこ会の皆さんも仲良く銀座の夜をエンジョイなさった。

安住小百合展ー百花撩乱

マダム・リリーあるいは白百合夫人こと安住小百合画伯の個展が今日から典雅に。
黒に漆を混ぜた、まさに漆黒の背景にあでやかに描かれた花々。成熟した画境は今年ますます深みをまして芳香を放つかのようだ。円窓スクウェアという変形の画面の花シリーズも八点目。それに先立つ個展で少女と蝶の作品を二点かいているが、その少女の手から飛び立った蝶々が、これら花々の間を飛び交うという趣向らしい。このシリーズが完成した暁には、さぞや百花撩乱の濃密な花園になるに違いない。
今回はこの連作や風炉先屏風ほか、庭先で丹精した花々と人物・静物など充実した作品群を発表、見応えのある個展となった。
白百合夫人とはいえ、日々の暮らしはある。特に今年は愛嬢二人の受験と、日展出品、恩師加山又造画伯のご葬儀のお手伝いと春から気の休まる間もないことだったろう。しかし、作品からその慌ただしい生活の匂いがすることはない。あくまでも凛然たる空気のもと命の輝きに満ちた作品たちである。如何に花の心に身を添わせて描いているか、思わせて余りあるところが、白百合夫人たる由縁だろう。
初日の今日は、学生時代の御学友はじめ、日展の福田千恵先生などが駆け付けてくれた。豪華なお料理は、白百合夫人のお友達のマダム・井上夫人と若松夫人の心尽くし。お毒味と称して一番堪能したのは珍味堂悦子だったかも。


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