青春の友来る!

美崎氏の放浪時代の友・南平妙子さんがご来廊。なんとあの奥野ビルでギャラリーをはじめたという。「APS」という現代美術を御紹介するところとか。丁度居合わせた美崎氏奥様とは20年ぶりのご対面。若き日々の交遊が、またこんな近いところでまた復活し、話題はつきない。さらに父祖の地富山で御縁のNHKのプロデューサー亀山氏や、阿佐ヶ谷時代の友よりこさんがわざわざ山形からお嬢さんを伴ってご登場。この時間帯画像にはないが、美人が各種ご来廊、ハーレム状態の美崎氏の画像はあえて撮らなかったが、昔からのご友人のお嬢様の画像だけは外すわけにはいかない。画家界きっての清純派井手尾節子画伯は美崎氏の作品の持ち主でもあるのでご一緒に。
悦子は今朝5時起きで母の用意のハタハタを三匹もたいらげて12時の開廊に間に合わせたが、これなら秋田通勤も夢ではないかも?
留守中にご来廊の寺田氏が活けた花の画像も是非ご覧あれ!

直野恵子展ー四年目の反逆

女子美の三年の頃から悦子画廊に遊びにきていた直野画伯。創画会をベースとしつつ、2000年に文月展という三人展でムラコ村越画伯、コバッチ小林画伯とともに悦子画廊デビュー。翌2001年、意を決してソロでビュー。詩的情趣のある白い画面に、繊細なドリッピングをほどこした画風を本領としてきた。
四年目となる今展では、思うところがあったらしく赤を基調とした「破壊の衝動」という作品をDM作品として制作している。白の画面では納まりきらない情動を表現したかったというのも生きている証拠。この生すぎるテーマを絵にするには、まだ昇華されていない部分はあるが、少しでも前に進もうという意欲にまずは敬意を。
この傾向ばかりではないが、今年は特に赤を強調した作品構成。いよいよ30代にはいり、いままでの作風から一歩脱皮した表現を模索しているのだろう。もともと大人しそうにみえながら我が道を変えない頑固なたち。自分の表現したい世界にこだわって一歩一歩を歩んできた。その愚直ともいえる歩みこそ、ナオノ画伯の真骨頂だろう。今までの静かな祈りに、激しい希求をにじませた表現はなにか悲しみに似た、凝縮した空気を醸し出している。
今日は『直野に何が起こった!」と、DMで人を驚かせた彼女の、以外と元気な画像を。画伯近隣の皆様や、中学時代の同級生・永田嬢や北海道かえりの柴田由美子画伯、ご存じ牧ちゃん、Web大里っちなどに励まされるの図。

めくるめく搬入作戦ー初日にたどりつくか?

明日からの第一回羅漢工房展。搬入日にいたる道のりは遠かった。まず、23日の宮永画伯搬出日の中越地震。震源地であのような事になっていたとは露しらず、赤帽さんの待つ前で梱包作業。なんとか絵を支えつつ無事送り出した頃、羅漢工房ではまさに展示台の制作中。埼玉は加須という関越に近い場所だったため150年の古民家に住む浦野家はゆれにゆれていたらしい。
浦野氏は最後の作品の仕上げに徹夜作業、分島氏は初めての展覧会に興奮気味で一睡もできず搬入の日を迎えたという。
浦野氏夫人田鶴子さん、両氏の元同僚・伊東尚子ちゃんなど三人のお手伝いで侃々諤々、喧々囂々、阿鼻叫喚、疾風怒濤の搬入作戦は無事終了。これで悦子が明日の朝ちゃんと起きれれば初日が迎えられる、と一息ついた頃、初日と間違えてご来廊のご家族連れが。
こういうところがさすが多摩美ーズてなことで、同級生には超うけそうなお方の名は永本君。奥方と一粒種のお嬢ちゃまの御披露目も。悦子は卒業以来会ってなかったが、分島氏の初展覧会とあって勇み足もヤムを得ず。
一足早く同僚会と同級会となって、早くも初日前に宴が催されることになった次第で、ますます明日ちゃんと起きられるか危ぶまれる事となった。お父さんの事が心配そうな、分島画伯令嬢・花音(かのん)ちゃん16才とともに今日のご報告。

柴田由美子展ーいよいよ二学期

夏休みの日記状態に、提出期限を過ぎてから泣き泣き書く悦部屋。過ぎてしまえば忙しかった日々も一瞬、楽しさしか残らないのが不思議。ていうか、これが懲りない原因か。なんとか日にちの辻褄だけはあってきたようで、、。
それはさて、今日から画廊の二学期。去年、画廊デビューを果たした柴田由美子画伯の二度目の展覧会から、秋の陣がいよいよ。
同じ柴田なので親戚説が飛び交う中に、隠し子説まであったのは大受けだったが、今年26才の彼女、悦子が22才の時に生んでいれば親子でも不思議ではないお年頃。まぁ画廊でお預かりするからには、親子より濃い関係になるかも。
東北芸術工科大学日本画科で岡村桂三郎画伯に師事、あどけない風貌からは想像できないダイナミックで渋い色調の作風の画伯。これら一連の作品には、大地から立ち上る気をとらえ、なんとか空とつなぎたいという意志がある。目の前に広がる世界の豊饒さに目を見張り、驚きとともに描いているようにも思える。天と地の間にあるドラマを、自分の心をなぞるように直裁に語りかけながら朴訥に積み上げて描いているという印象である。
テクニックよりなによりこの初心を得難いものと思う。計らいを捨ててスケッチを重ねたうぶさを宝として、さらに耕してほしい。
そんな画伯の初日、柴田ファミリーのゴットマザー・鎌倉の豊子叔母がいとこの裕美子ちゃんとともに来廊。今日は近くで観劇だとか、山のように御馳走をつくってきてくれた。ユミコちゃん同士だし、これからもよろしくねとご挨拶。また、一段と男っぷりをあげた林教授、金色に輝くゴジラ持参のご子息多聞ちゃんをつれた野地練馬守、テラコッタ作家の加茂幸子画伯など、二学期そうそう濃いメンバーとなった初日だった。

月星よ、さらば

炎熱の東京。連日の熱風の中来廊の皆様に御礼を。山あり谷ありの会期中も過ぎてしまえば、一瞬。毎日緊張感のある作品とともにいたせいだろうか、暑さを忘れて毛穴も引き締まる思いを。
お別れに、今回の作品「月星」とのコラボを各種ご紹介。作品との一体感をそれぞれに表現してもらった画像を。
もちろん最初は悦子。また、九月にカナダ展を控えている杉本洋画伯ご夫妻、先日画伯がお邪魔した高円寺のお店のマスター(前衛舞踏家)、俳句仲間の松助・磨女の一同。さらに俳友で俳優の伊藤洋三郎氏とCMディレクターX氏及び女優Y嬢も怪しい姿を。ちなみに洋三郎は先頃団鬼六原作「花と蛇」に出て杉本彩をさんざんいぢめた。その妖気が消えないうちに。またX氏は今、放映中の船越桂氏のCMを撮ってる方。これらの方々と別れを惜しんだ「月星」は、これから次の任務地へと旅立つことに。いざ、さらば!

齋藤隆 秩父路を行く

三年ぶりにご上京の画伯。もとより密着ご接待は覚悟の上だが、この度は、ご接待方々顔見世興行の旅。秩父三十ニ番札所法性寺ご住職ご夫妻は、ご自身達たちも絵を描かれることもあって、かねてから画伯のファン。秩父入りともなれば是非御訪ねしなければとのことで、旧知の浅見画伯と。
また、秩父ワイン社長も酒蔵を改造して美術館にする構想をお持ちだとか。懇意にしているドーベルマン村山氏ご夫妻とともにご挨拶に。コレクションや秘蔵のワインを堪能後改装中の酒蔵を見学。外は37度を越す暑さというのに、さすが土蔵は涼しい。朴訥な中に必死で秩父ワインを育てた気骨を偲ばせる社長夫妻の饗応を受けながら、こういう方たちにこそ画伯の作品を、と思う。
夕方からは長瀞一番星ミュージアムにて名画に囲まれながらの一献。星社長自慢のあれこれは話にはきいていたが、これほどだったとはと感心しながら、銚子から届いたばかりという絶品の目刺で冷酒を。昼間のワインにほろ酔いのうえ、渓流の流れを聞きながらのお酒とくればめくるめかない筈はない。ご主人の星社長が日本橋のお店からわざわざ戻って来て下さった頃には、青木繁の絵の下のソファですやすや。もちろん、人家のない秩父路にもカラオケ屋はある。今日の御宿・新木鉱泉に辿り着いたのは午前三時だったか。誰一人帰ろうと言わないのは、みんな只の御人ではない証拠?
瀬を早む音や蛍の来ては消へ  珍味堂遠見

山田りえ展最終日

悦子はじめ画伯たちが、一方ならぬお世話になっている牧ちゃんこと大山牧子女史が、最終日お友達の加藤女史を伴って再々のご来廊。
可愛らしい風貌ながらこのお方は堂々・某社の社長。先日ご友人の歌手ミーコさんがラテンのライブハウスに出演されるとのことでご一緒させていただいき、女三人サルサとサンバに盛り上がり、六本木の夜を謳歌したもの。
りえぞー画伯が鎌倉高校時代に行きつけにしていた名物画廊喫茶「セラヴィ」のご主人やお仲間も最後日に駆け付けてくれてにぎやかに。
大勢の方達にご来廊頂き、りえぞー画伯もほっと一息。毎年、努力を積み重ねてきたからこその事だが、生きる事の迫力が画面に溢れて、人に何か喜びを感じてもらいたいという画伯の願いが少しずつかなえられているように思う。これからがスタート、の思いをますます強くしているに違いない画伯に、

不肖悦子からも熱いエールを。りえ展最後の画像はラテンナイトのスペシャル画像を。(ぬいぐるみを着た悦子ではありません、念のため)

りえぞー画伯うれしい悲鳴!

連日の大盛況にうれしい悲鳴のりえぞー画伯。野地練馬守が引率してこられた某大学のゼミの生徒さん達に、画廊のお仕事の実態をレクチャアー(のようなもの)する。ちょうど、ギャラリー俊の春彦氏もいらしたので助け船をだしてもらった。
また、ビジュアル系アーティストの駒形君が浴衣姿も爽やかな美女とご来廊。違った意味でビジュアル系のいなさんも照れながら画像に納まる。最近、写真では魂を抜かれないことがようやくわかったらしい。りえぞー画伯もいい男系として、多摩美ーズ仲間のがぼちゃん画伯と小百合画伯にすりすりされながらポーズ。
蛸壷を手みやげに来廊されたのは、先日九里ちゃんが連れて来てくださった白石ご夫妻。義理堅いご来廊にスペシャルサンクスを。ちなみにこの蛸壺、悦子が抱いたまま手放さなかったので、画伯用のは別に手配して下さったそう。画廊で何が釣れるか、とても楽しみ!

りえぞー画伯応援団

昨年逝去されたりえぞー画伯お父上のご友人たちが来廊された。展覧会の度、うれしそうに郷里の同級生の方々とお見え下さったお父上。その遺徳を慕って今年も。また、お仕事関係の御友人・増田氏ご夫妻は毎年決まって薔薇の花束を送って下さる紫の人(ガラスの仮面風にいうと)。今年も見事な赤薔薇を届けて下さった。生憎りえぞー画伯はお留守だったが、お父様御縁の方々が奇しくも御同席なさるのもなにか不思議。
銀座まり緒の小川まりママとチーママがちかちゃんと久々のご来廊。その美しさにめくるめく多摩美教授の米谷先生の図といきたかったが、その他山ほど応援団の方々もいらして、画廊はまさに百花撩乱の様相。
そして忘れてはいけない最強の応援団団長・黒猫亭月光氏。展覧会中かまってもらえない淋しさをぐっと我慢して、けなげな応援。今回はその陰の男としての存在を特にご披露。

山田りえ展ー7度目の個展 華麗に開幕

お互い前日まで、ほとんど寝てない状態で当日搬入という、過酷なスケジュール。一体誰が入れたんだ!と自分に怒る。が、朝のこない夜はない、、いや必ずやってくる。ほ〜らやってきた!
最後の筆を置いたのは一体何時なのか、満身創痍の画伯を支えて、旅装も解かぬままみそそ画伯がありがた〜い大活躍。年明けからハードな予定をこなしてきたりえぞー画伯、今日の日が迎えられたのは本当に目出度い。
恒例の大画面こそないが、それを補って余りある密度の高い作品たちばかりで、最後の頑張りが如何ほどのものだったかがわかるようだ。隅々まで行き届いた神経が、これまでにない完成度となって花の命を際立たせている。小さい画面が時に大きい画面を凌駕することもあるのだなぁと納得。ただ、これも大きい画面に挑戦し続けてきた今までの経験があればこその快挙。特に「あやめ」にみる空間は、パワフルなりえぞーの世界から一転、なんとも典雅な趣を湛える。葉っぱ一枚に宇宙をみた画伯の感性が、丁度いい力の抜け方を得てここに集約したか、と。あ〜大安の日を初日に選んでよかった!
それはさて、徹夜でもオープニングパーティの時間になれば、また違う元気が湧いてくるもの。お歴々も、お仲間も、ダーリンも心から今日をお祝いしてくれた一幕をまずは御紹介。

正しいマダム道とお嬢様道

画伯の先輩にあたる加山英里子さんとお嬢さんの万葵さんのご来廊。一体何故加山クラスには美人が多い?という謎は別の機会に解くとして、マダムぶりでは人後に落ちない小百合画伯も脱帽のマダム英里子さんは、故加山又造先生のご子息哲也氏の令夫人。陶芸家として活躍する哲也氏を支えながら、みずからも画家として数多くの個展をこなす。お嬢さんは、多摩美の芸学の現役学生とのこと。小さい頃からバレエをやってらしたとか、華奢な身体に芯が通っている。
今日は、芭蕉の「静けさや 岩にしみいる 蝉の音」で知られる山寺をご実家とするマダムとそのお嬢様もいらして、品の良い雰囲気が画廊内にただよう。付け焼き刃の悦子としては、この正しいマダム・お嬢様道を今後の参考にして精進したいもの、

家族姉妹いとこ全員集合

小百合画伯のご夫君・林茂夫氏のご一家並びにいとこ連合が展覧会に。
甲府のお姉様にはいつもおいしいものをご持参いただくが、今年はご自慢の梅干し。とてもおいしい品につき皆で堪能する。
二人のお嬢さんもいらして、今日は小百合画伯を支える家族の日。いとこ会の皆さんも仲良く銀座の夜をエンジョイなさった。

安住小百合展ー百花撩乱

マダム・リリーあるいは白百合夫人こと安住小百合画伯の個展が今日から典雅に。
黒に漆を混ぜた、まさに漆黒の背景にあでやかに描かれた花々。成熟した画境は今年ますます深みをまして芳香を放つかのようだ。円窓スクウェアという変形の画面の花シリーズも八点目。それに先立つ個展で少女と蝶の作品を二点かいているが、その少女の手から飛び立った蝶々が、これら花々の間を飛び交うという趣向らしい。このシリーズが完成した暁には、さぞや百花撩乱の濃密な花園になるに違いない。
今回はこの連作や風炉先屏風ほか、庭先で丹精した花々と人物・静物など充実した作品群を発表、見応えのある個展となった。
白百合夫人とはいえ、日々の暮らしはある。特に今年は愛嬢二人の受験と、日展出品、恩師加山又造画伯のご葬儀のお手伝いと春から気の休まる間もないことだったろう。しかし、作品からその慌ただしい生活の匂いがすることはない。あくまでも凛然たる空気のもと命の輝きに満ちた作品たちである。如何に花の心に身を添わせて描いているか、思わせて余りあるところが、白百合夫人たる由縁だろう。
初日の今日は、学生時代の御学友はじめ、日展の福田千恵先生などが駆け付けてくれた。豪華なお料理は、白百合夫人のお友達のマダム・井上夫人と若松夫人の心尽くし。お毒味と称して一番堪能したのは珍味堂悦子だったかも。

藤井展大団円ー教え子とともに

昨日は先生たちを御紹介したが、今日は教え子さんたちを。
藤井ター坊氏、作陶の日々のなか予備校と陶芸教室で先生を務める。その生徒さんたちの年齢差はほぼ五十才。十代から七十代までの方達を御相手に奮戦、その人柄を愛されている。
その十代の可愛らしい生徒さんが、「先生の作品ほし~い!」と一つ買ってくださった。自分のおこづかいで買った初めての焼き物とか。なによりなにより。また、今年女子美に入学した生徒も揃って御来廊、最後に花を添えてくれた。
陶芸教室の方の教え子の石山さんは、ご主人と一緒にお買い上げの作品の受け取りに。梟の時計を寝室に置くのだとか。きっといい夢がみられるに違いない。
このように多くの人に愛されるター坊氏の作品とも今日でお別れ。明日からそれぞれのお宅に飾られる梟君やホタルイカ君や蓑虫君やかれい君たちと名残を惜しみつつ、また次回大きく育って戻っておいでと送り出す。この場所の匂い(酒?)はもう十分憶えているはず、、。

藤井隆之作陶展

2002年の初個展以来、悦子画廊では二回目になるターボウこと藤井隆之氏の作陶展が今日から。
五月五日・子供の日生まれの氏の、博多人形のような童顔からは想像できない手練の作品が、二年ぶりに画廊で披露された。待ちきれないお客さまが開廊前から並ぶなか、残りの作品の仕上げで氏は窯の前を離れられない。留守を預かる悦子があたふたしている一時間の間に初日に並んだ作品のほとんどが売約に。
前代未聞というか、阿鼻叫喚というか、もちろんうれしい悲鳴には違いないが、しばし呆然とする。
すでに学生時代から、その才能を注目されていた氏は、大成功だった初個展後も謙虚にこつこつ精進を重ね、また素晴らしい深みを湛えた彩磁を仕上げた。ろくろの腕も、陶の上とは思えない色の発色も、日夜問わぬ努力の賜か、格段の冴えを見せている。前夜、一人で展示をしながら、この二年間に氏が窯の中で割った器の数が思われて粛然とした事だった。
このように見事に開花した才も、時間との戦いにはやや苦戦。完成度を求めるあまり、予定していた作品の半分はニ日後に仕上がるという。多分徹夜を続ける氏のために、窯のなかの神様に祈る。
氏とは多摩美ーズ後輩・藤井美加子画伯の弟として知り合った。日本画が大好きで工藤甲人先生を尊敬するという氏の、焼き肉をおいしそうに頬張る姿にほだされて初個展を引き受けたいきさつも今は昔。
見よ、かつての童子は見事若武者に変貌を遂げてここに作品を残した。洗練を加えた蓮の連作は先人の仕事と比してもひけをとらないばかりか、余人の立ち入れない世界に突入しつつある。初日を祝って駆け付けてくれた方たちに感謝しつつ画像を。

池田展ー次の旅路へ

凝縮した気の満ちた池田展。新作の親鸞像には妙好人・有福の善太郎さんと温泉津の才市さんが描き込まれている。学問や修業によってでなく、信心の心によって御仏に近付いた人たちだ。妙好人の「他力」にゆだねる心は、生かされている感謝とともにある。
中学の時に倉田百三の「出家とその弟子」を読んで感動し、その後「歎異抄」に挑戦したが歯が立たなかった記憶のある悦子も、妙好人ときけばなにか親しい感情が湧いてくるのは、その信心がよく見知ったものであるからだろう。
まして真宗の影響の強かった石見地方では、土地に深く根ざした宗教感があるに違いなく、田を耕すように画伯は自らの心を耕しているに違いない。今は母上の介護をしながらの日々と聞くが、「母を介護しているのではない、母の魂に導かれて、不思議な旅をしているのだ、、。」と。この親鸞像の作品写真を御覧になった岡部伊都子女史から「類い稀なほど美しい」とのご返信を受け取った、という。精神の深まりが絵に素朴な味わいを加えているのだろう。この一連のシリーズを描きながら池田画伯こそ妙好人の境地にいたるのかもしれない。益々のご精進を祈るものである。
さて、最終日の今日は池田画伯の旧知のお友達たちが大勢来て下さった。清水博・まり子ご夫妻、水上洋一郎・令子ご夫妻、また鏑木昌弥氏など、長くご交遊のある方たちに心入れの作品を見て頂き、まずはほっと一息。次の巡回先・富山でまた多くの方たちに見て頂けるよう祈りつつ、、。

堀文子先生を囲む同窓会

明石の橘ファミリーのご登場!NYでご一緒した裕子ちゃんは、今日も華麗なるビーチサンダルコレクションの一点を履いて。ママがお出かけで今日はパパが寂しそうなので、みそそ画伯と悦子が脇侍役。この間からスタッフとして来て頂いている産賀(うぶか)さんもお嬢さんとご一緒に。昨日は男度が高かった画廊、今日は一転して、女の中に男がひとり、の状態。パパきっと長生きするよ。
夜はニューオータニ美術館で展覧会中の堀文子先生を囲んで、各世代の同窓会を。なんだか、一番若くて、一番流動食を召し上がる先生に圧倒されっぱなしの私たち。赤坂有薫という有明の魚料理の名店だったので固形物もおいしかったが、飲み放題のコースにつき、先生に追い付くべくみんな流動食をがんがん!先生の元気にだけでもせめてあやかりたいもの。御健筆を!!

池田一憲展

そもそもの初めは、1988年に西武百貨店で開催された「私の十大弟子展」に遡る。畠中光享画伯・齋藤隆画伯との競作で、このテーマに挑んだ池田一憲画伯の作品は、一際異彩を放っていた。それぞれが際立った画家たちではあるが、池田画伯のとらえた世界は尋常の法をはるかに越えて、突き抜けていたように記憶する。この時、池田画伯の名前を初めて知った悦子だったが、思いは通じるもの、その後お目にかかる機会を得てお人柄を知るにつけ、今度はその並はずれた真面目さに驚くことに。
今回の「十大弟子」は前述の展覧会に前後して描かれたものだが、どうしたことか、十大弟子のうち、「智慧第一」といわれた舎利弗尊者と「頭陀第一」の摩訶迦葉尊者が欠けていた。折にふれ催促してもどうしても出来てこなかったという。以来20年、この作品たちは倉庫にしまわれてきた。今回、これを世に出すべく企画を立てたところ、心にかなうものがあったのか、意外な早さで作品が出来上がり陳列の運びに。
鋭い眼光を放つ尊者の姿は、仏伝を丹念に読み、それぞれのイメージを十全に膨らませたもの。最初の頃はチベット探検の途上、行方不明になった能見寛の人生を重ねたのだとか。「原始仏教教団」の弟子たちのストイックなまでの求道精神を表現するのは、厳しい人生への問いかけなしには不可能だと思う。
見事に凝縮された尊者たちの姿は、白い紙に写しとられ、まるで実在した人のようだ。その眼光に射られ、恐いと背をむける向きもあったが、このひたむきに「求める」目こそ現代が失ってしまったものではないか、と改めて思ったことだった。
池田一憲画伯は、島根の寒村で農業をしながら、この目のまま絵を描き続けて来たたぐい稀なる画人である。最近は親鸞に心を寄せ、その思想を勉強しつつ、「曼陀羅とは動くものである」という梅原猛の言葉を具現化すべく挑んでいる。
この度の展覧会にあたっては、長年画伯を物心両面にわたって支援していらした井浦敏之氏の御協力を仰いだ。共催の富山・立山画廊堀實紀男氏とともに、お礼申し上げる次第である。
ご郷里でお母上の介護を勤める画伯に代わって初日の画廊に集って下さった熱い男たちの画像を今日は。(なんだか異常に男度が高かったのは何故?

松谷画伯最終日

故・加山又造先生のご子息、哲也氏令夫人・英利子さんがお嬢さんの万葵さんとご一緒のご来廊。ご多忙のなかご自身の個展もしていらしたのだという。今日は加山先生が選ばれた桜の刺繍の帯で、艶やかながらきりっと装いを。万葵さんは多摩美の芸術学科四年生。この前お目にかかったのは二年前か、すっかりエレガントになって登場し驚く。 また北海道からは、ギャラリーどらーるの坂本公雄氏のご来廊。10月にデビュー戦の羅漢工房・浦野氏の義理のお兄様とか。ホテルの経営もなさっているので札幌にお出かけの方は是非お訪ねを。彼のサイトhttp://www.doral.co.jp/gallery/index.htmlからたどって悦部屋に遊びに来てくれたのは、やはり北海道の蟹谷さんとそのお友達。うーん、感激!遠くの方がチェックしてくれていると思うと、さらに励まねば、、。 久々の加藤良造・美佐子画伯夫妻もうれしいご来廊。さらに、年末の藤沢で悦子の餌付けの洗礼を受けた土屋君も。このたびは多くの方に今展を見て頂いた。松谷画伯の人徳もあるだろうが、今年はどんな絵になっているか、目が離せない旬の画家だからだろう。次にどう進(深)化しているかまた待たれることである。

同級生大集合!

という訳で(なんのこっちゃ)引き続き多摩美ーズの面々の御紹介。松谷画伯は言わずとしれた加山又造画伯の教え子。特に美人度が高かった加山クラス。先生に励まされて絵を続けている画家の如何に多いことか。
今回の個展の直前に亡くなられた加山先生のご葬儀で、加山クラスの方たちは久々に集まり、改めて先生の御恩を思われたと聞く。一緒に合宿し、加山先生は夜中まで学生とつきあって話に打ち興じたという。個展直前にその恩師ご逝去の報に接した、松谷画伯の心中もさぞやと思われる。
この度はその思いを共有する方たちが数多く来てくださった。りえぞー画伯然り、市川さん然り、鈴木氏然り、亀山氏然り、吉村氏然り、もちろん計介画伯然り。お仕事でご葬儀に参列できなかった計介画伯、教室で生徒たちと黙祷を捧げながら泣けて仕方なかったと、また泣いている。いろんな思いがつまった何十年が込み上げてくるのだろう。ただただ感謝!
また、今日は松谷画伯のモデルをつとめた荒船嬢のご来廊。どこかスマップの中居君に似たかっこいい方。画家たちの間では伝説のモデルさんとか。そんな彼女と同席できた悦子友達の小沼君はにこにこ。そのお友達もラッキー!美しいものが大好きだった加山先生の衣鉢を、松谷画伯も受け継いでいくに違いない


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