御両親のご上京

いよいよ最終日の今日、新潟のご両親がご来廊下さった。一度、沖縄展の折にお目にかかっているがちゃんとお話するのは今日が初めて。妹さんの朋子さんとは、去年の濱降祭の時にお目にかかり、深夜から朝まで茅ヶ崎の路地裏を歩いた。よくよく考えるとその時一回だけお会いしただけなのだが、よ~く知っているような気になるのが不思議。トリビアとマツケンの話で盛り上がったせいか?また、搬出隊員としてご主人・義孝氏も出動、さすがご学友だけあっていい働きを。
新潟日報社に長くお勤めだったお父様のご薫陶の賜で、文章もよくする美弥子画伯。万代橋を描くシリーズの画家にも選ばれて、この度上梓された本にー橋の下 春のながるるをーと題した文を寄せている。日常のあれこれを細かく観察し、いったんそれから離れた人ならではの、機微に富んだ語り口である。絵も然り。観察や写生を全部空に放り投げた上で、俯瞰してみるー下で感じていた鬱屈や不安や喜びやらが、上を流れる気流で拡散し昇華してゆくような感じといえばよいか。
大観の「生々流転」じゃないけど、人間の色んな感情も地面から空に立ち上って四散し、また雨雲となり下に降り海に集まると感じる時がある。画伯の仕事はその愛しい営みの流転の中で、一瞬と永遠が繋がる瞬間をとどめようとしているかのようだ。
例えば、「みどりのあめ」と題された雨は、まるで生き物のように天と地を繋ぐ太い柱だ。南方のスコールに出会うと、その余りの凄まじさに唖然とすると共に、天と地と自分が一体になったようなある種の恍惚を感じる。また「雲の花見」は雲が花を見るという発想の逆転が、画伯の世界観に親和力をもたらしたといえよう。
人が住む建物、という日常をひとつの媒体として、それと繋がる天地との交歓を描いている画伯に、沖縄の取材はどういう影響を与えたのだろうか。まだまだ続く浮遊する視点が、これからどう展開するか楽しみに待たれることだ。
最終日の今日は、名古屋からニィちゃん、大阪の同級生のマダムをご同伴のさくらさん、安住画伯・加藤晋画伯などの画像を添えて。

同級生大集合

故郷の母校・新潟高校の恩師赤井田先生が、越の寒梅を手にさげてご来廊。同期のOBに案内の手紙も書いてくださったとかで、先生の手紙持参でいらした方も。
池田画伯の同級生のお年頃は、仕事でも家庭でも多忙を極める頃。よく集まってくださった。県下でも有数の進学校と聞く。聡明な画伯を見ているとなるほど、と合点がいくが同級生の皆様も。
また武蔵美ーずの同級生プラス女子美エンヌの方々の華麗な画像もお披露目。どうよっ!!てな感じの美人揃い。男のかたもいるにはいらしたが、この時はまぶしすぎたのかそそくさと。結局、貝渕さんのご子息・誠くんが男性代表で。

中野先生と土屋先生

画伯お留守の月曜日、な~んと京都から畠中先生のご来廊、夕方には中野先生がいらっしゃるという御大ラッシュのなか、湯島の画廊羽黒洞でグループ展中の山本隆画伯、仙崎誠画伯、手塚恒治画伯をお迎え。近所の西邑画廊では北村さゆり画伯のグループ展。このまま夜の部に突入というにぎやかな展開。
今日は今日とて日展の土屋先生、森脇先生、武蔵美ーずの先輩・大間々氏、井上氏の他、後輩の松村嬢などの面々も。
また野地練馬守と平塚美術館の郡司学芸員、美術家連盟の方のご来廊を得て美術談義がはずむ。池田画伯のお人柄の由縁であろう。

山菜の恵みニ連発ー長野&中野

連休中、牧ちゃんも悦子も長野で山菜尽くしを堪能。悦子は吉川御大画伯邸で、お庭内の山菜を賞味。おまけに猪、雉子、鹿肉入り猟師鍋までつくっていただいた。お元気なご家族のご様子を。
また中野のいもちゃんのお店では、牧ちゃんお持ち帰りのこごみ、蕗、たらの芽、こしあぶらなど山菜を、かずえさんが絶妙のタイミングで。去年はこの山菜が松露に化けて、茅ヶ崎・吉田邸の朝食御馳走事件というワラシベに出世した。
今年も無事、山の幸を頂戴し夏までのりきるぞー!

船橋氏、沖縄より

連休を八重山の鳩間島ですごしたという船橋氏が、大城美佐子先生に見立ててもらった着物で御登場。嘉手苅林昌先生の唄に感動してこの道にはまってしまったという船橋氏、とうとうステージ用の衣裳まで。
画伯の武蔵美同級生の方々はじめ、M腹氏、山川氏、吉岡氏などお集りの衆の前で、鳩間島の海辺でお稽古したという鳩間節をご披露。
大城先生のとこで踊りの手ほどきをうけている池田画伯はもとより武蔵美-ズの面々も嫌いではない道、カチャーシーにすぐなるとこがさすが美大出身者。そんなにぎやかなご様子をご紹介。船橋氏はウチナーを描いた100号の絵にぴったりはまって、いい調子。

池田美弥子展の開幕

連休がすぎてから開幕しようね、な~んてB型同士なものだから今年が大型連休だったとも知らず今日の初日を迎えた。あれ~なんだかいつもの銀座と違うって思ったら世間様はまだ休み中だった次第。
おかげでの~んびり余裕の、珍しい初日だった。あたかも美弥子画伯の絵のごとく。去年取材した沖縄・宮城島の民家が描かれた100号Sの「南の木に降りる」は雲間から芭蕉の木がニョキニョキ生えて、彼の地のもつエネルギーを感じさせる作品。当地でであったスコールの激しさを印象的にえがいた「みどりの雨」など、美弥子画伯ならではの楽しい色彩が躍動する作品たちを前に、たゆたう空気にゆらいでいるとここがどこかニライカナイのように思えてくる。
神様の視点から地上の愛しい気配を感じていると、魂の幽体離脱ってこんな感じかなって思う。鳥瞰というか俯瞰の構図に画伯特有のひねりが加わって微妙な浮遊感覚を覚えさせるのだ。
時間がとまったような画廊に誘いこまれるようにいらした今日のお客人たちも、顔を横にしたり斜めにしながらこの感覚を楽しまれた。
画伯の取材地はご存じ牧ちゃんの従妹さんの家。トイレは畑という、今は珍しい昔の島の様子を伝えるところだそうだ。画伯はここに泊まって取材。その牧ちゃんからは初日を寿いで、田芋のドロワカシーとクンブイリチー、手製島らっきょうなど差し入れしていただいた。幸せそうな面々のお顔を今日は。

 

世は連休中

なにせ大型連休なのだという。少しほっとして、普段できないことでも、と書類整理やらなにやら。しかし、めくるめく!と怒濤!がつかないとこの日記の文体らしくないので割愛。怒濤の偶然が重なっためくるめく飲み会の報を。
先日来不思議御縁を語って尽きなかった、例のメンバーがついに勢揃いの画像。前の説明を読まなかった方のために説明すると、ウェブマスター大里っちの古くからの仕事仲間の二人が、偶然にも悦子の多摩美同級生わこちゃんと悦子の元ボーイフレンドの同級生・八木氏だったーという世間は狭い話。どちらか一つだったらよくある話だが、二つも三つも重なるとやっぱり怒濤の邂逅!とかなるでしょ。わこちゃん旦那の福田@上海氏が、一時帰国した機会を得て、大里っちの勝どきマンションであるだけのワインを痛飲!悦子はほとんどマッサージ椅子の上でめくるめく失神状態!以下その画像でございます。

最終日ー黒猫月光氏追悼

16歳という高齢にもかかわらず、常にりえ画伯の身辺にいて画業を見つめ続けていてくれた愛猫・月光氏が昨日天寿を全うされた。
搬入の日も出かけるりえ画伯の側を離れたがらなかったという。最後はりえ画伯のもとで安らかな眠りに。合掌。
偶然とはいえ、今日はりえ画伯お父上ご葬儀の導師を勤められた雪(すすぎ)禅師と、かねて懇意の普門禅庵の見城禅師もご来廊。なにか不思議な御縁を感じる。普門禅庵にはかんのん劇場というホールがあって来月29日には、二胡の許可氏のコンサートが開催されるという。かのヨーヨーマと共演した「シルクロード ジャーニー」というCDは夙に名高い。お問い合わせは042ー378ー1707普門禅庵まで
さて完成度の高い今展の作品、小品という概念をこえる密度に驚いたのは悦子だけではあるまい。食い入るように見つめる画家のうしろ姿が多かったとりえ画伯には報告するとしよう。最終日はりえ画伯同級の松谷画伯と佐藤画伯、またご懐妊中の小林画伯も。
絵を描くことが好きだと心に確認したりえ画伯のさらなる飛躍を願いつつ。

牧ちゃん誕生日会

競馬に勝った日にりえ画伯の絵を購入して以来、すっかり悦子画廊の画家たちのミューズになる羽目になった牧ちゃん。今日は職場の上司でもある横山氏の快気祝いもかねて早稲田のフレンチでディナーを。
さんざん公私ともにお世話になりっぱなしの悦子としてはこういう日にお返しを、と勇んででかけるも返り討ちにあう。
画家さんたちをしって自分の世界がひろがった、とおっしゃってくださるのである。有り難し、とはこういう事であろう。
うれしく慶祝の杯を!
また、牧ちゃん御縁の方で父とも慕う村上先生もご来廊。一度このメンバーで小田原のりえ画伯邸をたずね、山海の珍味を並べたバーべキューをしたことがあった。あれはもう何年前か、なつかしく思い出されたことだった。
カナダ・トロント在住の斎藤典子さんも展覧会のため日本に帰国、元気なお顔をみせてくれた。もちろんトロント名物トリプルクランチマスタードのお土産つき!食べてみたい方は近日中にご来廊あれ!

 

奥村昭氏の邂逅

しばらくご病気のためご来廊が途切れていた奥村昭氏が本復なさり久々の御登場。と喜んでいたらそのわずかな間に次々と御縁の方々が。
奥村氏はあの土牛先生のご長男にして、斎藤典彦画伯の御義父様。ご自身の仲人は粟津画廊の先代ご夫妻だが、粟津のお嬢様は林田パパの奥様である。退院して久々に悦子画廊にでてらしたところでばったり林田パパと。お互いの体をいたわりあうやら、近況を報告しあうやら。
またその後は野地練馬守と。野地氏の元お勤め先はかの山種美術館。その時代にお電話でご連絡する機会があったが、会うのは初めてという。話は尽きず野地氏御子息・多聞君はやや退屈気味だが、さすが画廊に0歳から来てるだけあって、堂々たるもの。
りえ画伯はあいにく不在だったが、奥村氏にとっては御縁のお二人と奇しくも邂逅するいい日だったに違いない。
また、教え子のみどりちゃんと、多摩美の歴史学の教授清田先生も。
プリンス春彦氏の御祖父様はご存じのように速水御舟先生だが、その名を聞いただけで、奥村昭氏がピッと背筋を伸ばされたのが印象深かった。

お勝手流台所千家茶会

りえ画伯個展の間隙をついて、台所茶会派の初会が数々の名茶会の舞台となった茅ヶ崎・松籟庵で。
そもそもみそそ画伯と旅興行のつれづれに冗談で話していた台所茶会。炉はイワタニ簡易コンロ・銘「鍋之風」、釜は琺瑯引きの花柄鍋・銘「新婚」、柄杓はレードル・銘「御玉」、主茶碗はどんぶり、銘「永谷園」、茶杓はストローでできたフラッペ用・銘「逢い引き」、 建水は子供用ポリバケツ・銘「幼時遊懐」 、お菓子は鯛焼き・銘 『御頭月』など愚にもつかない事ばかり考えている私たちのいうことを現実にしてくれたのは、またしてもプリンス春彦氏。数々の名茶会の演出家である。
今回はその初会だが特別な趣向が。二月の七味会のメンバーの絵を茶室に掛けてそのメンバーの茶会デビューとしようというもの。かくして初の席亭役を勤めることとなった悦子、半東役のみそそ画伯と後見人の武大人を従えてドキドキの出番となった。
段取りの悪さを春彦さんにカバーしてもらってお勝手流にしては過ぎた道具立てではったが、無事お役目を果たし、あとはこないだの連句の続きを。ああーなんでもやってみるものー他の人にはみせられないがー恐いものが見たい方は是非!ご一緒に。

山田画伯を囲む方たち

例年のように、りえ画伯の故お父上のご友人たちを画廊にお迎えした。四国の八幡浜時代の幼なじみ・二宮氏たちを始め、お父上をキャプテンと呼ぶ船長さん時代のご同僚の方々。
悦子のところでは八回目になる展覧会にもほぼ毎回、その前からも合わせるとどの位見ていただいているのか、りえ画伯のデビュー時から応援して下さっている有り難い方がたである。
また、りえ画伯の弟さん浅川岳彦氏ご一家もお揃いで。この四月二十九日から「サキカイロプラクテック」を開院するというお忙しいなかのご来廊とのこと。りえ画伯もハードなスケジュールをクリアするため岳彦氏の治療を受けているが、もちろん腕はりえ画伯も悦子もタイコ判。下のとおりおやさしい御人柄なので、はじめての方もリラックスして治療をお受けになれるはず。

ご用のむきは大江戸線・南北線麻布十番駅徒歩2分のサキ カイロプラクテック TEL 03ー5441ー2858まで。

山田りえ展ー8度目の個展 はじまりはじまり

ぎりぎりの女、といえば悦子だが時として間に合わない私と違って、この方は間に合う。いわずとしれた根性の女・山田りえ画伯。 今年もぎりぎりセーフ!!の当日搬入、最後の一点は新幹線でご持参、見事山田りえの世界に。
越畑画伯との会期の合間に壁を張り替え、9年間の釘あとを消した画廊内は久々にすっきり(見えるとこだけ、だけど)。ハードなスケジュールのため画伯にしては小さめな作品たちだが、内容は濃く白い壁からその存在を強力にアピール。クリアで鮮烈な印象を与えている。
また今回は参考作品として、江戸木版の高橋工房さんから依頼のあった、千代紙の原画を展示。樋口一葉の三作品をモチーフにしたりえ千代紙は、平面のデザインという新たな画伯の可能性を切り開いた見事なもの。依頼を受けてから、たけくらべや十三夜を初めて読み、画想に苦しんだことなど微塵もかんじさせない象徴的で斬新な意匠である。するする読めないといって朗読のテープを買い、耳からも聞くという努力をしていたのは知っていたが、ここまで独自の展開をみせるとは思っていなかった。
一葉女史と同時代人で、その肖像や挿絵を描いた鏑木清方画伯とは仕事の方向は違うが、木版に起こすという千代紙作品への取り組みとして考えると、信如の残した水仙に、美登利の差出しかねた鼻緒の紅葉の友禅の布を絡ませるなどの意匠に、一葉の作品世界への同質の愛惜が感じられる。
初日、まだ作品が届かないうちからきてくれた、女性検事様たちも華やかな画伯の世界を喜んでくださった模様でなにより。ご存じ森検事氏のご同僚という亀山検事と寺尾検事のきりりと美しい立ち姿、ああ一葉女史にも見せたい!時代はかく変わった。
恒例のパーティには、台所部門初参加の鈴木摂子さんが各種お料理ご持参で。銀座で働く薬剤師さんにつき、みそそ画伯の野菜とともに健康度に優れた珍味を。牧ちゃんは昨日みそそ画伯の庭でつんだフーチバでジューシーを。つまりよもぎ炊き込みご飯ですな。茅ヶ崎組の麻子画伯たちはしらすや空豆など季節のものを。連日の激走で疲れたりえ画伯も、これら愛の珍味にいやされたであろう。

中野先生を祝う会ー教え子編

新聞やテレビで報道されたとおり、多摩美ーズたちの先輩でもあり恩師でもある中野嘉之先生が、先月芸術選賞・文部科学大臣賞を受賞された。そのお祝いの会を教え子たちで、と今日銀座で。
ひとくちに教え子といっても、その総数は何人になるのか。先生の年齢に近い先輩は、もう五十代なかば。現役の学生に近い後輩はまだ二十代そこそこだから、全部集めたら大変な事になる。そのなかでも絵を描き続けている方達を中心に今回は集まった。
長い画家生活を一貫して野党精神を以て通されている先生だけに、今回の受賞は本当に喜ばしいこと。五年ごと十年ごとに著しい脱皮をくりかえしながら、果敢に挑戦してきた後ろ姿は、われわれ後輩にとっても大変な励みとなっている。今日は70人近い後輩から、長年のお礼かたがた先生への祝いの詞を。花束は特別に、故加山又造先生の御子息・哲也さんご一家(揃って先生の後輩)より。贈呈役は芸術学専攻の万葵ちゃんが担当、中野先生との三代に渡るおつきあいを寿いだ。
先生からは、「たとえ在野であっても、常に挑戦する気概をわすれずに」という檄とともに、鳥を描いた色紙三枚をいただきビンゴで決戦。見事気合いの入っためでたいお移りをゲットした幸せものも。
三十余年間、画家としても教師としても、全力で走っていらした中野先生の、今日は束の間の休息。うれしそうで何よりだった。さらなるご健筆を祈るものである。

みそそな日々よ、さようなら

春は忙しい。水仙が咲き、梅が咲き、椿が咲き、そして桜だ。今年の桜は一気呵成にやってきた。自宅の近くに悦子の標準木があり、ちょっと目を離したすきにみるみる満開。
あわてて花見の準備をーといっても掃除が、、、。おり佳く、みそそ画伯という猫の手というか魔法の手があるのを幸い、深夜の大作戦開始。無事テリー佐名ちゃんご夫妻と牧ちゃん、武大人をお招きしてお花見ができた。牧ちゃんご持参のバイオリンでミニコンサートなど。三線を持たせればニーネーズになるみそそと武両画伯、バイオリンにもチャレンジ。
最近、テリーのカットスタジオに通っている山川くんも久々のご登場。めでたく佐名ちゃんと画伯と写れてうれしそう。
最終日の今日は、最近入籍した青山画伯ご夫妻とムラコ村越画伯もご来廊。お幸せのお裾わけをいただいた。
今展の作品は、忙しく走り続けたことが体力となって、一枚脱皮した印象。よく頑張った、と労いたい。ますます爆走!してみそそな道を極められるよう祈るや切。

講釈師かはたまた、、

みそそな巻物は、あまりに小さいため誰も大作とは気がつかないが、いったん画伯が机の前に座りヒモを解きはじめると「おおっっ!」と歓声が。
よしよしとばかりに御猫たちの日々を説明する越畑画伯の講釈は日を追うごとに調子を上げてきている。そもそも二年前の個展時に軸装を手掛けてから、この構想はあったらしい。猫の生態の絵巻を作りたいという願いは折にふれ漏れ聞いたが、ある時吉田春彦氏に、猫脱糞図なんてよいよね~と冗談でいっていたところ、真面目な氏に大変受けて、早速○んこ用にと上質な金泥をいただいた。この経緯が画伯に火をつけ今回の次第になった事を思えば、吉田氏に足をむけては寝られない。いつでも背中を押す一言は有り難い。
有り難いといえば、押せ押せのスケジュールのなか、表具を会期までに仕上げてくれた岡崎文経堂の渡辺行之助氏にも感謝。彼がいなければ日の目をみなかったかも。初めて描いた絵巻を最高級の仕様にしてくれた事は表具師から画家への最大の励ましである。心に刻まなければなるまい。
今日はその講釈の様子を、、売れっ子ライターの平野恵里子ちゃんも、学芸員さんたちも、もうよだれたらたら。

恩師・中野嘉之画伯目出度い受賞

お忙しいなか、多摩美大の恩師・中野嘉之画伯がご来廊。先頃、芸術選賞文部科学大臣賞を受賞された画伯、目出度さのただよう雰囲気のまま越畑画伯の絵をご鑑賞。画廊に入るなり、今回の画伯作品の成熟ぶりに気がつかれたと見えて「いいじゃない!」と一言。中野先生くらい達人になると、画廊の空気でわかるらしい。ありがたいこと。お褒めのしるしに京都で買ったばかりの墨を御下げ渡し。墨の調子をみるため早速硯をご用意、紙にちょいちょいとなにやら描いているな、と見ているとあっという間に鳥になった。お見事!目出度さのお移りを是非ご一緒に。
目出度さついでに、今日大学の入学式だったという、画伯の姪御さんとそのお母様、つまり岩瀬の旦那のお姉様を御紹介。もうこのお年頃のお嬢様がいてもいいお年頃だったのね、画伯も。ほよほよ~。
また、久々に元スタッフならこ、こと奈良橋嬢も。今では画廊で培った口八丁手八丁で、建築内装デザインの営業の仕事をこなしているとか。トイレで泣いていた日はいずこ、見事に更正(?)の道を歩んでいる。よかった、よかった。これしかできないの~とやくざな絵の道まっしぐらの直野画伯は画伯で最近とみにりりしい。気が付けばみな三十路。開廊から九年目の春だものね、みんな大人になってもおかしくない。「悦ちゃん大人になろうよ~」と背中に聞こえるのは気のせい?

越畑喜代美展ー再び春へ

春一番といえば風だが、たんぽぽの綿毛とともにやってくるのがみそそな世界。ようやく水温む、とか、長閑とかいう言葉と季節が一緒になった感じの今日この頃、毎度っ!という声とともに始まったさわやか朝搬入ーこのぎりぎり感がいいのよねっっっっっ!と、独り言。
しかもメインのちび巻物が届いてないぞ!きゃあきゃあ騒ぐわりには手が進まない女どもに目もくれず、淡々と作業を進める子犬便・タッチャンにまずは感謝。
なんとかならなかった事はない、と呪文のように繰り返しながら、われらB型チームが存続できるのはA型様とO型様のおかげです。
それはさて超ミニサイズの大作・みそそな巻物は机の上に鎮座ましましているが、これを繙いた人は必ず「欲しい~!」と叫ぶ。題して「御猫日日図」。画伯愛用のトルクメン族のアンティーク絨緞の上に置かれた中国の文机(しかも酒臭い)の前に座れば、宗次郎の曲とともに悠久の時間が流れはじめる、筈。岩瀬家の御猫様たちの、しどけなくも愛らしい姿態を余すところなく伝えるの図は、右から左への時間軸を得てさらに縦横無尽なものとなった。もう一度もう一度とご開帳をおねだりしたくなるこの超ミニ大作は是非実見でご覧を。
明石と大分からのお客様とともにひょっこりひょうたん島の人形制作者・片岡昌氏をお迎えしたの図も。

 

誰が似ている?ーシーサー仮面

最終日の今日はツタン仮面にバカ受けの皆さんとともに、シーサーの気持ちになってみたの図の御紹介。
一か月に渡る沖縄月間も今日でおしまい。また新聞紙と段ボールの山に囲まれて、シーサー君たちを新しい任地へと向かわせる事に。
こんな御人好しの顔で、ちゃ~んと守れるのかしら?と心配しつつ、シーサー仮面をお求めになった藤野氏ご夫妻ありがとうございました。みかけより強いのでご安心を。ていうか、出来の悪いわが子を心配するようなニュアンスに愛を感じた悦子だった。
もとより宮城君がお気に入りの武大人はじめ、搬入の苦労を引き受けてくれた美智子ちゃんは、これを見せたくてお嬢ちゃんの慧ちゃんとともに。
ちびシーサーも含めて色々な展開がまたれる宮城君に、更なるエールを。今度は飛行機に遅れないでね~!!

シーサーの御縁

毎回いろんな方との御縁をつないでくれるシーサー君たち。この度は沖縄料理店が御縁で、という方達をご紹介。三月にオープンしたばかりのお店からシーサーの注文がありました、と宮城君に聞いていたもののどこともしらないでいたところ、悦子の地元阿佐ヶ谷の沖縄物産店「沖縄倉庫」の岩元氏がご来廊の折に、新しく開店した取り引き先に宮城と銘の入ったシーサーがあると教えてくれた。早速、飛行機に乗り遅れて上京を断念した宮城君に聞いてみたところ、ピンポーン!!まさか、地元だったとはね、、。

それが下の画像の「瀬戸海人」。阿佐ヶ谷駅から数分、沖縄に魅せられた広島出身の若いオーナー・汐濱氏が元気いっぱいのスタッフたちとやっている。今回は宮城君の作品を画廊以外のお客さんにも見てもらいたいと思い、夜沖縄料理のお店にご挨拶回りをしていたので連日うちな~料理だったが、「瀬戸海人」の味はまた格別。新鮮な瀬戸の魚とのコラボにオーナーのやる気を感じた事だった。
また、新宿の「ナビィとかまど」でハガキをみました~、と来てくれたのが美容師の角くんとみちるちゃん。カットにきたお客様全部にご紹介してくれたらしく、次から次へと若い美人がご来廊してくれた。みちるちゃんお買い上げはなんとツタンカーメン模様のシーサーカーメン。なんと夢にもみてしまう程のお気に入りぶりで目出度くゲットの図。ありがたい事として特に記すものである。

 


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