線と余白とその間 Vol.5 〜私たちのコード〜 THAN 足立正平/立尾美寿紀/直野恵子/佛淵静子

2024.7.15(月・祝)〜21(日)

12:00〜19:00 最終日は17:00まで

 

2020年コロナ禍の始まりの不穏な空気の中発進した「線と余白とその間」展が5回目を迎えた。

 

今回のテーマは「コード」。

それぞれが画面から奏でる音は和音になるだろうか。

 

以下は、メンバーの佛淵静子によるステートメントである。

 

線と余白とその間

 

2020年からはじまり、毎年この時期に開催させて頂いている。「線」、「余白」がキーになっている4人のメンバーが、花や句などその回ごとのテーマをもって絵を持ち寄っているが、5回目の今年は音楽になぞらえ「和音・コード」をテーマにした。

 

楽器に限らず、この世界のものには音がある。たたく、擦る、はじくと、ものは変形し、まわりの空気に振動を伝え、音になって耳に届く。そしてその音の波には固有の音色がある。ラ、ミ、ド、それぞれの単音を束ねてコードになると、悲しい感じ、明るい感じ、と表情が生まれる。

 

このことは絵の成り立ちとも似ている。ひと筆ひと筆の重なり、色、強弱、無数の組み合わせが表情に変わり、見る人の感情に届くものになる。

 

私たちは普段、身の回りの小さな気づきを、変わり続ける自分を、変わらないものを、時代や個々人を超えたテーマを、それぞれ描いている。今展覧会では、各々の作品に、作品名とは別にコードをつけている。

 

4人のメンバーが、それぞれ自分の作品をノックして出てきたコードは、同じ空間の中でどのような旋律になるのだろうか。

 


 

 

 

大山菜々子 個展 楽園を出る、きみの手をとって

2024.7.8(月)〜13(土)

12:00〜19:00 最終日17:00

 

少年期から青年期に至る、わずかな日々の移ろいを抒情豊かに描く大山菜々子。

 

東京藝大の修了制作を終えてすぐの初個展から、折に触れ個展を開催している。

 

今展では、絵に詩を添えて一つの愛の物語になるような構成。絵にできない、あるいは言葉にできない、その行間を行き交う旅を目指したとみた。

 

 

 

東風託孤窯 永江俊昭陶展 〜器に描く〜

2024.7.1(月)〜7(日)
12:00〜19:00 最終日〜17:00

丹波に登り窯を構えて2年に一度、当画廊で作品を発表している永江俊明。
八重山民謡の師範として東京にも教え子を持つ唄者としても知られている。

今展では、昨年に引き続きフラワーデザイナーの高橋さわこ先生を迎え、器と苔盆栽をコラボするワークショップを開催する他、八重山民謡唄者としての面も併せてご紹介する一夜も。

苔盆栽ワークショップ(要予約 3.500円)
7月5日 13:00より
6日 13:00より

永江俊昭八重山民謡ライブ
7月6日 18:00より(投げ銭制)

涼風献上団扇展 初期水墨画篇

2024.6.24(月)ー30(日)

12:00〜19:00 最終日〜17:00

 

安住小百合/池田美弥子/加藤良造/亀井三千代/北村さゆり/木村黙尊/越畑喜代美/小松謙一/新恵美佐子/板東里佳/松谷千夏子/山田りえ/渡辺薫

 

いずれも劣らぬキャリアの面々が古画から骨法やその背景を学ぼうという研究会が8年目を迎えた。

 

季節柄、涼を呼ぶ扇子や団扇に古画を模写し、裏面にはそこから学んだ自作を描くという試みは、琳派から始まり中国文人画の系譜から江戸文人画、江戸風俗画と続き、今回は室町初期水墨画へ。

 

もちろん、古画研究の碩学から当該美術史の詳細な資料を元にレクチャーを受けいざ実作へという流れだが、中国文人画の時には中国美術史の研究者から書法の手ほどきも受け、まさしく五十(六十)の手習。

 

初日の今日は、一年の成果をお披露目しその講評会があった。室町初期、雪舟以前の画僧たちが中国の絵画から何を学びどう取捨選択してきたのか、筆の運びや構図から倣い実作する事で得た気づきが

今後の自作にも反映され、より深い世界に辿り着けるよう願ってやまない。

 

画像にはない団扇の裏は是非実見で。

 

瀬戸内界隈展 in Tokyo 間違えなさんな 2

2024.6.17(月)〜21(土)

12:00〜19:00 最終日〜17:00

 

何はともあれ始まった瀬戸内界隈展。

 

そもそも瀬戸内界隈展とは?そして間違えなさんなとは?の謎から話を進める。

ご承知の方はお許しを。

 

同じ瀬戸内でも、岡山側の輝かしいアートシーンの方ではなく広島のしまなみ街道・村上水軍の地「因島」で、密かにしかし着実に歩を進めている異業種格闘技的アートキャンプを指す。

 

毎年、夏に10日ほどの合宿で技を磨き合う仲間の代表は、この地に父祖の縁を持つギャラリー政吉の岡野陽一だ。

 

武蔵美日本画卒の岡野を中心に広島ゆかりの作家達が集まり、またその周辺の美術関連者、ギター製作者、木工家、合宿の賄いをするシェフまで揃えて進化し続けている。

 

そして今回はその東京展vol.2。うっかり広島に行かないよう「間違えなさんな」というわけだ。

 

格調高い水墨画から、人の音声や気配で動き出す洗濯物の靴下まで、その振り幅は流石のラインナップ。

沖縄からは島バナナを展示物に持ち込んだ陶芸家、広島からもビデオアート作者や某大学副学長など錚々たるメンバーが参集し、この画廊のキャパをはるかに超えた祭りの空間にしてくれている。

 

毎年同じ時期に、同じご飯を食べて家族のように暮らす「この素晴らしき仲間たち」の醸すハーモニーを是非体感しに来ていただきたく伏してご案内する次第。

 

透陶展vol.2 KTDOLL・中村那由多・清水目黒詔子

ビスクドールの「陶」とその透明な美しさを標榜して「透陶展」と名づけた本展では、それぞれの美意識に基づいた浪漫ある作品たちをご紹介します。

 

KTDOLL 2018多摩美術大学彫刻科卒

中村那由多 2018東京藝術大学彫刻科卒

清水目黒詔子 2018多摩美術大学日本画科卒

 

初日10日19:00より以下のXのアカウントにて動画配信いたします。

 

@serene0302

 

 

金属造形作家 征矢剛展 ー短夜ー

2024.6.3(月)〜9(日)

12:00〜19:00 最終日〜17:00

 

立体特集月間の3週目は、金属造形の征矢剛の登場。

鉄の躯体に、アンプやスピーカーを仕込み、カマキリやてんとう虫を鳴かせる仕事と常夜灯のように発光する仕事を併せて発表している作家だ。

 

毎年、6月に開催しているので今年のテーマは「短夜」という季語から取ったという。クールな鉄の花が蝶や蜘蛛を伴って薄青く発光している姿は詩的ですらある。

 

圧巻は、やはりピンクに着彩した巨大な花カマキリ。画廊のスポットを消すと現れる影絵のそれはまるで命を得たように自身のドラマを語り出す。

 

多摩美大彫刻科出身。

 

 

 

長谷川裕子展   まなざしの向こう側E

2024.5.27(月)〜6月2日(日)
12:00〜19:00  最終日〜17:00

四谷シモン人形学校の草創期に学び、その後師風から離れて、楠材で球体関節人形を創作する長谷川裕子。

2007年が当画廊とのご縁はじめ。その後
09.11年にも個展をし、この度は制作を始めて40年という節目を記念しての開催である。

初めて画廊にいらした時に、人形のジャンルにも木彫のジャンルにも括れない自作の立ち位置に悩んでらした。いわばノンジャンルのファジーなところを探していたのだろう。その後、高島屋さんの彫刻スペースに居場所を見つけた他、さまざまなグループ展にも積極的に参加している。

球体関節に拘るのは、制作した子どもたちに手編みのセーターや服を着せてあげるため。楠の肌合いは経年で少しずつ色が濃くなり、抱き心地も良くなるそうだ。
離れて鑑賞する美術品ではなく、子供を愛おしむように撫でさすって作品を育てていくのが醍醐味なのだろう。

作家が生まれ育った昭和の世。親に着せてもらった手編みのセーターなどを思い起こしながら、どこか懐かしい風情の人形たちと出会いにいらしてください。

大坪奈古展

2024.5.20(月)〜.26(日)

12:00〜19:00 最終日〜17:00

 

銀座の夜会

5.24(金) 17:00〜21:00

 

本展の案内状には、大坪奈古による「魚征」の解説文が添えてある。

まずはそちらから。

 

「魚征のこと」

魚征は、満月村猫魔山塊の麓に、竣工した。早朝に届く魚は、客人の望み通りに調理される。

長い回廊の食事処を抜けた奥には、昨年、奇跡のように湧き出した温泉が。壁面のタイル画は、満月村の山河。心身ともに温めてくれるだろう。

異常気象に戦火の波。不安の尽きない今に、満月村でゆっくりお休みください。

大坪奈古

 

画廊の玄関から入るのか心配された温泉付き魚屋「魚征」。どんどん大きくなるの〜と泣きを入れながら、九ヶ月という制作期間を経てようやく完成した。

 

「大坪奈古」の表札のついた管理人室兼自宅も左翼に造り、これでもかという豪華な施設になった。

満月村の人々も毎日通うことになるだろう魚屋温泉♨️「魚征」素敵なワンダーランドだ。

 

小さいバージョンも作ってという娘さんの要望に応えて、今回はミニスケールの家々もつくってあるので、懐中電灯を手に満月村を彷徨って欲しい。

 

24日は銀座の夜会。

銀座ギャラリーズの一丁目から八丁目までの加盟店が17:00から21:00まで画廊を開けて、作品と親しんでもらおうという年に一度の企画。

森田晴樹 日本画展

  • 2024.5.13(月)〜19(日)
  • 12:00〜19:00 最終日〜17:00

3年ぶりの東京での個展。

まわりの人たちのおかげで

思い掛けず出来ることとなりました。

また会場一杯、花を咲かせます。

私の墨の世界を見てやってください。

 

花咲爺 晴樹

 

毎年、花を咲かせにきてくれていた森田さんだったが、コロナ禍では大阪から出て来られず3年を跨いだ。

 

まだ日本橋東急があった頃だから、1997年(画廊開業の年だ)。臨済宗専門道場に納める障壁画の発表のため百貨店美術画廊で個展中の森田晴樹画伯が突然訪ねて来られた。

 

お噂では御酒を相当嗜まれると伺っていたので、一応「お茶」or「お酒」?とお尋ねしたところ.涼しい顔で「ビールがええなぁ」と宣った。即座に酒屋に買いに走りご希望を叶えてあげたところ、本来居なければいけない百貨店には行かず、延々と画廊に居続け、そして今に至っている。

 

墨、胡粉、金泥ーこの三点だけで描く作品は年齢を加える毎に柔らかく静かな品を湛えるようになった。若い頃の、エネルギーが迸り怖いような迫力は奥に潜め、画廊は今、睡蓮の池となって観る人を瞑想の淵に誘う装置と化している。

 

京都府立文化芸術会館で昨年から開催されている大作だけの展覧会・「アーティストグループ現生」の出品作5メートルの「蓮池」である。

 

 

山田りえ展

2024.5.7(火)〜12(日)
12:00〜19:00    最終日〜17:00

初夏の恒例となった山田りえの個展を開催します。五月の晴れやかな光のなか、メインの大作6枚組の琳派風作品「那楽備ヶ丘日月図」他、定評ある植物や猫のラインナップを取り揃え、皆様をお待ちしております。

「恒例」というならば、山田りえは開廊以来ほぼ毎年個展開催という作家の一人として記録されるお方。

28年前の開廊に先立ち別画廊で個展中の山田りえに挨拶に行ったところ、その画廊のオーナーが四柱推命をなさる方でおもむろに占いをはじめ「あ〜腐れ縁になるわねー」とのたまわった。

これを「腐れ縁」というのかはわからない(笑)が、開廊翌年から毎年春秋を共にし、作品を送り出し続けてこられた事をとても嬉しく思っている。

今展では山田りえの胸中山水ともいえる日月図を中心に武蔵野を彩る野花を配置、薔薇や牡丹などの華やかな花々と同列の生命の煌きを伝える。

むらまつちひろ個展 ーheroineー

12:00〜19:00 最終日〜17:00
co. modern art produce

ゴールデンウィーク恒例の「むらまつちひろ展」が今日から。
女子美大油画科卒のむらまつが日本画の様式美にあこがれ、アートクロスにアクリルで日本画風女子たちを描くようになってはや八年。アイドルグループから肖像を依頼されるまでに成長した。

特に今展では、モデルさんに着てもらう衣装にも凝り、女子度高めのラブリーファッションの面々をご紹介している。

黒目に秘密の魔法を忍ばせて、目があったら離さない魅力を拡散し続けているむらまつの淑女たちは連休いっぱい画廊で微笑む。

武井好之展 島紀行+

2024.4.22(月)〜28(日)

12:00〜19:00 最終日〜17:00

 

前週の谷口正樹展最終日と武井好之展の搬入日だった昨日21日は、画廊開廊28年目の記念日だった。

 

開廊にあたって画廊の看板の揮毫は、ご縁の深かった故工藤甲人先生にお願いした。東京藝術大学日本画科教授時代の教え子の一人だった武井好之の個展で28年目のスタートを切ることも感慨深い。

 

その工藤先生が退官後、新設なった沖縄県立芸術大学の名誉教授に着任、沖縄の海に触発されたと聞く「北海のアフロディーテ」(1990)を描いた時には驚いたものだ。

 

2004年、武井好之をはじめ画廊の主だった画家達を引き連れ、当時の沖縄三越で初めて「沖縄を描く日本画展」を開催した折には、琉球新報紙に工藤先生の激励の文章を寄せていただいた。

 

以後、毎年沖縄で日本画の展覧会を開催してきたが、そのメインステージには武井好之が必ず登場してきた。

 

会場をデパートリウボウにあらためたのち、東京での島紀行展、那覇での「沖縄百景展」とほぼ毎年開催し、20年にわたって関わり続けてきた事を工藤先生は泉下で喜んで下さってるに違いない。

 

特に武井が気にしたのは、海の色である。

日本画の岩絵具には、沖縄の海の色を出せる色味が少ない。最初の頃は、地元の方から「曇った日の色だね」と群青系の絵具を酷評された。

 

晴れた日の、珊瑚礁が透けて見えるエメラルドグリーン、コバルト系の素晴らしい発色のグラデーションをなんとか描きたいという一念で相談した画材店の社長が、化粧品の素材から絵具にした色を探してくださり、試行錯誤の末に「武井ブルー」と地元の方も感嘆してくれる海を手に入れた。

 

今展では、本島から宮古・八重山まで取材した海シリーズを中心に、具象と抽象のあわいを思索した作品を紹介する。

 

今、画廊は珊瑚礁の海のしじまのなかに。

 

 

 

谷口正樹 油彩画展 「記憶都市」c

2024.4.15(月)〜21(日)

12:00〜19:00 最終日〜17:00

 

大阪から8年ぶりに谷口正樹が登場ー記憶都市と名付けたここ数年のシリーズを展覧する。

 

記憶都市

 

2020年から続いたコロナ禍が明けはじめ日常が徐々に回復しつつある中、フィジカルな人との接触が増えるにつれ再び街の風景を描きたくなってきた。

 

私の作品には基本的にどこを描いたというような、特定の場所というものは存在しない。

頭の中の記憶を辿る心象風景を、直感的に映画のシーケンスのように描きたい。

一枚の絵の前後にストーリー性を感じてもらえらように意識して描いている。

 

谷口正樹

 

10代の頃、イタリア・フィレンツェで絵画の国家修復士に4年半師事したのち、多摩美大美術研究科油画専攻修士課程を修了。

 

当画廊では2016年、初個展。

アトリエ千里丘主催として後進の指導をしながら旺盛に制作を続けている。

 

 

後藤まどか展 マイディア3

2024.4.9(火)〜14(日)

12:00〜19:00

最終日 17:00

Modanartproduce

 

日常のさりげない時間を、日本画の技法で描いてきた後藤まどか。

今回の個展は、綿キャンバス地を裏返してアクリル絵具とミックスしたり、コラージュしたりさまざまな技法で自身の幅を広げてみせた。

 

毎日、オーディエンスの方々が詰めかけてくれている中、作品同様爽やかに応対してる姿にも成長を感じる展覧会だった。

 

複雑な視点を組み合わせた大作にも意欲が満ち溢れ、今後がいよいよ楽しみなことである。

 

 

Jun Inui solo exhibition Dis communication

  1. 2024.4.01(mon.)〜07(sun.)

 

イヌイ・ジュンといえば、あの伝説のパンクバンド・THE★STALINのドラムスとして遠藤ミチロウと共に時代を駆け抜けた人。解散後は建築家としての仕事をしながら音楽活動は続け、近年なんと絵を描いていると知ったのは一年半ほど前のこと。

 

よく聞けば多摩美大卒業年度は一緒。建築科在学中からスターリン生活だったというから、よく卒業できたねと感心したらニヤッと笑った。

 

非常階段やヒカシューの巻上公一などとセッションを精力的にするかと思うと、並行的に阿佐ヶ谷ギャラリー白線さんや大阪・京都と展示を続け、最近では故郷の神戸citygallery2320さんで2人展を開催するなど脱領域的活動が注目されている。

 

そんなパンクな方が柴田悦子画廊に上陸するのみならず、最終日には「あの」坂田明とセッションをする、という。

 

もうすぐ開廊27年の画廊に吹くパンクの風!すでに初日からクラシック界のレジェンドやら対バン仲間やらで大賑わいの様子と、DMに記したイヌイの一文を。

 

死ねば死にきり

(略)

わかりあえないことだけがわかれば短い人生はそれでかまわない。

おまえとおれ、おまえとおまえ、おれとおれ。

コミュニケーションはいつも不在だ。

 

自画像を含めた人物像たちがお待ちしています。

 

 

中川雅登 日本画展

2024.3.25(月)〜3.31(日)

12:00〜19:00 最終日は17:00まで

 

中川雅登(なかがわまさと)の3年ぶりの個展。

庭で育てる山野草を丹念に写生して絹本や石州紙・雁皮紙などの和紙に描く。その優美繊細な仕事が、180cm近い体躯から生み出されているのがなんとも楽しい。

 

中川は愛知芸大日本画科で片岡球子に学ぶものの独自路線を貫き、法隆寺・飛天図や西大寺十二天像・神護寺源頼朝像などの模写事業を通して研鑽を積み、腕を磨いてきたという。

 

今展では、円窓やダブルSMに描いてきた個々の山野草を組み合わせ、80号の庭に見事に咲かせた。

 

「春草之図」と題された庭の隅々まで照らす春の光をみなさまにお届けしたい。

 

 

day by day 山崎 翠 

2024.3.18(月)〜24(日)

12:00〜19:00 祭日〜18:00

最終日 〜17:00

 

ちょうど5年前の今日が前回の個展初日だった事をFBが教えてくれた。当時は旧姓の佐々木翠。

 

5年の歳月の間に、北海道・帯広の彫刻家・板東優の助手を卒業し、一旦帰京後山口県萩市にご夫君とアトリエを構えるに至った。

 

今展は「山崎翠」として新たな出発ともいえる記念すべき一歩。萩焼きの窯と協働した立体作品も含め、鋼板を切り抜いて着彩した作品など、目覚ましい進化と展開を見せてくれている。

 

タイトルの「day by day変化」は「物事の変化は生命の特徴であり、その反応を捉え瞬間を切り取る」ことから。

 

以下は山崎翠による一文

 

day by day 変化

 

自然の無情さを感じたことがあります。

2011年の東日本大震災の翌年、宮城県の被災地を訪れた際、復興の停滞に驚きました。

それでも、厳しい状況の中で観光客をもてなす姿に、人間の強さを感じました。

夕方、東京に戻る新幹線から眺める晴れた日の夕焼けが、いつもと変わらず美しい姿を見せているのを見て、一年前、被災者たちも同じ景色を見ているのだろうかと思うと、自然の無情さを感じましたが、同時に絶え間なく移り変わる時間の中で希望を見出すこともできると感じました。

 

現代社会では物質的な豊かさと不足が同居しており、その中でアートを創造することに躊躇することがあります。

今回、形を具体化せずに鉄板を切ったり、線を引っかき生まれた空間を構築しながら、形を作ることの意義と自然の関わりについて考えさせられまし

山崎翠

 

 

第9回 つ抜けの会

2024.3.11(月)〜17(日)

12:00〜19:00 最終日〜17:00

 

釣り好きの東京藝大OB五作家による「つ抜けの会」が9回目となった。

 

「つ抜け」とは釣り用語で大漁を指す。

釣果を数えるのに「一つ〜九つ」までは「つ」がつくが、それを超えて10になると「つ」が抜けるため、釣り人たちの間では「つ抜けた」と喜ぶらしい。

 

カワハギ名人やヒラメ名人、渓流名人とそれぞれ腕に覚えのある方たちが集い、本業の絵の世界で展覧会をと始めた会だが、いよいよ今回が最後の「つ」となった。

 

来年は盛大につ抜けのお祝いをするそうだが、まずは9年続けた先生方の熱意に敬意を!

 

小山松 隆

川畑 毅

小林 正誠

鈴木 よしひろ

宮地 睦明

 

 

越畑喜代美展 久しぶりのお茶会風味+古本屋v

2024.2.16(金)〜24(土)

12:00〜19:00 日曜〜18:00

最終日〜17:00

4月に27周年を迎える当画廊での越畑喜代美26回目の個展が今日から。

コロナ禍中にはさすがに自粛した密着すぎる二畳台目の竹茶室にて、お茶会風味を。今回、縁あってお道具をご寄贈くださった蕗子亭さんに因んで、色々趣向を考えているところ。

これもまた別の方から頂戴した風炉先屏風に水墨画の貼り混ぜ。お軸は憲法九条を万葉仮名で記した越畑の会心の一撃。

お茶会風味(カニかま的な?)ができなかった時期、苦肉の策で企画した古本屋風味も併せて開店しているので、お茶&本というエンドレスな幸せの中で、越畑喜代美の醸す緩急自在な世界に遊んでくださいね。

因みに21日夜には、画廊で開催している「雅狼句会」の100回目の記念句座を開催する。ご興味のある方は是非飛び入りを。


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