秋田・湯沢七夕展

郷里・秋田湯沢の七夕絵灯籠祭りに協賛して毎年開催している「現代の美人画展」。
一昨年は阿部清子、去年は佛淵静子がこの祭りに参加してくれているが、今年は中千尋が来湯(おふろみたいですが、、)。華やかに会場入りしてくれた。
例年のことながら、佐藤友子礼法・着物着付教室の社中が場を盛り上げてくれた他、柴田栄子さんのご協力で、アートギャラリーも確保。やはり地元の友人は有り難し、とこの場をかりて感謝を。
地元には絵灯籠を専門に描く画家さんたちもいて表敬してくれた他、全国から観光でいらしている方々で、毎晩にぎやかなことだった。
この後、25日から沖縄・りうぼうデパート美術サロンで「武井好之・沖縄百景展」のため沖縄巡業の準備に入る予定につき、さわりの画像のみご紹介しておく。

三谷綾子展ーParedeー

ー憧憬ーと名付けた初個展からはや二年。三谷綾子が今展では水彩の作品を世に問うてきた。前回は渾身の力みなぎる油絵作品を発表して「ここに我あり」と名乗りをあげたものだったが、その後地元秋田での展覧会を経て、水彩画にも新境地をひらいた。
Paredeパレードというテーマは、一列に並ぶ林檎の群れからイメージしたというが、80号から3号まで大小14点余りの作品はすべて林檎にちなむ作品で統一されている。
三谷綾子が住む秋田南部は青森や長野の並んで林檎の産地である。寒暖の差がその実にぎっしり詰まっているような凛冽とした味は忘れ難いものであるが、今展の三谷作品を見ていると、味覚とともに林檎を収穫する頃の蕭条とした気配や風の匂いまでよみがえってきて、「ノスタルジア」というタルコフスキーの映画まで思い出すことになった。そのエンディングに、現在いるローマの廃墟ともう帰る事の出来ない故郷ロシアの小屋が重なり、なんとも美しい心象の幻視が映像化されているのだが、三谷のダブルイメージの画面もまた写実を越えた深さを追求してやまない。
DMの作品「Parede」は林檎とその作業小屋のイメージを組み合わせた作品である。また「寂光」は林檎と作業小屋の入口のビニールを取り合わせた。絵画ではダブルイメージというが、俳句では異なる主題を取り合わせることを二物衝撃という。それぞれをある配慮のもとにぶつけた時、単体をこえた深さ、高みを得る効果がある。明治期、正岡子規は西洋絵画の「写生」から俳句にもそれを取り入れて新境地をひらいたが、映像でよく使われるオムニバスという手法はフランスのヌーベルバーグの監督が俳句の簡潔な言葉を取り合わせる事からヒントを得てはじめたと聞くと、洋の東西を問わず人間の新しい表現への意欲というものは凄いものだと思わずにいられない。
三谷綾子もまた、目の前にあるものを描くにとどまらずその奥にもう一つの世界を見たい人種であるようだ。「夢想する力」と名付けたいようなその意欲は、林檎の樹と小屋のイメージを重ね、その奥に営々と続く土地の記憶をも思わせる。だが、その筆さばきは軽快で透明感のある光に満たされている。北方の光というのは別格で、緯度のせいなのかものがクリアにみえる。写真家が朝と夕方のひかりがいいというが、三谷綾子の目はこの祝福されたようなひかりを感じる能力に優れていて画面に爽やかで豊かな詩情を与えているのだ。
久々の東京滞在であちこちの美術館を堪能し、泰西名画を見ては、あぁまた油絵が描きたい!とひとりごちる三谷綾子は、乾きが悪くて描けない冬の間水彩を描き、梅雨明けから炎天になる夏の間油絵に打ち込む二期作の画家である。今度はどんな収穫をみせてくれるのか、今はそれぞれに結婚して一子を得ている二人のお嬢さんがたと一緒に楽しみに待つこととしよう。

秋田・湯沢七夕展

毎年恒例となった秋田・湯沢での七夕絵灯籠まつり協賛「現代の美人画展」を開催した。

メンバーは阿部清子、清田悠紀子、佛淵静子、松谷千夏子という美人画家たち。

簡単にご紹介画像などチラリ。

西馬音内盆踊り編

い)の佐藤家。この地方きっての旧家で、ここの若旦那はみそそ画伯旦那のレース仲間とあって実現した古民家での展覧会。由緒ある座敷に絵を飾らせていただく、という贅沢な勉強をさせていただいた。なにせ神輿が担いだまま入る高さの座敷である。蔵での展示にあたり、照明の電気工事に、みそそ画伯旦那のたっちゃんまでもれなくご同行。名古屋から700キロかけてイチロウ君は器を運んでくるし、思いがけないにぎやかな布陣となった。
16日からの西馬音内盆踊りには、池田画伯や銀子などもお迎えし、昼は温泉夜は踊り深夜は飲み会と休む間もなし。皆で入った露天風呂で、牧ネエネエがあしかショーをしたり(ご褒美はビール)、銀子が仁王立ち、しかも腰に手を当てて山にむかっている姿を見ていると、相撲甚句が風にのって流れてくるような気がしたものだった。

七夕&端縫い祭り-吉川優・越畑喜代美展

な~んと、色々なお仕事をはしょつていきなり次の展覧会は郷里秋田。持参のパソがうまく繋げなくて今頃アップはないよね。実はひそかにみちのくプロレス顔負けの巡業の旅に。
巡業の供はご存じみそそ画伯と、コレクター代表牧ちゃんネエネエ。湯沢の料亭石川さんの座敷での豪華な展覧会で、佐藤友子着付け礼法教室の七夕室礼講座と華麗なコラボ。こちらの銀座分校長を仰せつかっている悦子も、本校長と高弟方にご挨拶を。
冒頭のお料理は、白金の般若苑で修行したという料亭石川のご主人が、みそそ画伯の七夕の絵をみて閃いたという盛りつけ。人参や胡瓜や本マグロの短冊のうえに、うにだのアワビだのがキラ星のように散りばめられた一品。もちろんおいしくいただきました。

夏休み三題噺ーその1

あっと気が付けば、夏休みももう終わり。きゃ~!大変!宿題が全然できてない~!と叫ぶのは小学校の時から変わらないが、今年の夏も濃い夏だった。
三題噺のうち、その1はなんといっても中野嘉之先生の平塚美術館での大個展。三岸節子展と会わせて見応えのある展示。7日は先生のギャラリートークの日とあって教え子の他色んな方がお見えになって大盛況。その後、先生ご夫妻を囲んでお祝いの会を以下のように。たまたま来会わせた面々だったが、先生の充実した仕事ぶりを目のあたりにして、皆少し興奮気味。意気軒昂な先生を真ん中に各世代入り乱れて歓談、痛飲した。9月19日までの会期中、9月10日(土)にまたギャラリートークの日があるという。まだご覧になってない方は是非!お出かけを。学芸員の端山女史ご推薦の韓国料理店が平塚にはある由、先生の壮大な絵を見たあとは食欲も倍増!間違いなし。
その2は、地上波ゴールデンタイムを柴田悦子が征服か?!と噂されたテレビ出演!、、だったがなんの事はなくあっさりうっちゃり。一日拘束されてこれかいってなもんでしたな。それにしても、画廊イメージを裏切らないよう出来るだけ楚々と賢こげに答えた動く画像はどこにいったの~。ギャラリーイセヨシの和田さんからも一番画商らしくみえたわよ~とお褒めにあずかったのに、、トホホ。ともあれ、メークにリコちゃん、コレクターとして牧ちゃん早苗ちゃん中野のいもちゃんご夫妻、とみちゃんなど大勢でお台場見学。おりしも東京湾大花火の日だったので、その後メリディアンホテルでビールなど呑みつつ花火も堪能。浴衣姿の若者で超混雑のお台場から中継の一端を。約五秒の出演シーンと大物A様の作品ご覧になりたい方はお声掛けくだされば何回でもお見せいたします。

悦子急遽秋田へ

美崎展も無事初日を迎えてほっとする間もなく、秋田の祖母入院の報があり、急遽帰郷の段に。
幸い大事にいたらず、一日集中治療室で寝顔をみつつ久々に小春の日差しを浴びた。
友は有り難いもので、急の帰郷にもかかわらず秋田美人友の会のメンバーがすぐ集まってくれ、病院まで車の送り迎えを。友子さんも栄子さんも普段は息つく暇もない方々なのに、奇跡的にその時間帯だけoff。
この際だから秋田の典型的なお茶呑みセットのご紹介を。まずかかすことの出来ないガッコ(漬け物)は大根の柿漬け。そして湯沢銘菓クラタの上生菓子。樺細工や川蓮塗りのお茶っこ呑み道具も床しい。
また小笠原流師範の友子邸のいっちゃんセットによる室礼も御紹介。こんなに大事にしてもらえて、デクノボーの器も幸せなこと。是非ご参考に。
秋田美人予備軍の二人は悦子の姪たち。東京のねえちゃんは日本一貧乏な画商というワケであんまり尊敬してもらえてないので、このへんでサービスのツーショット。果して自分たちの画像みれるかな?まずは久々の秋田より中継の一幕。美崎先生すぐ帰るよー。

行く夏や同級会のここかしこ

秋田では、お盆の頃には秋風が立つ。季語の季感とあまり時差がない気候なので旧暦ですべて祭りがとりおこなわれる地域だ。七夕の頃の暑さが嘘のように涼しい夜風に吹かれながら、同級会の群れ群れが町にくり出す。
帰省中の若者のにぎやかな一団をかき分け、オジオバ組もいざ出陣。明日は東京に帰る悦子も最後の宴に。小中時代の同級生とは、地元ゆかりの小野小町のお堂のある小町園でどんちゃん。卒業時に書いた寄せ書きの、恥ずかしい一文を皆で読みつつ往時をたどる。
その後、湯沢のゴローさんのとこで、今回の七夕展の打ち上げ。高校時代の同級生・エコちゃんこと柴田栄子さんがいなければ、秋田展は実現しなかった。また、栄子さんの旦那・英助さんの一年先輩が友子さん、という御縁がさらに楽しい輪となって悦子の秋田ライフを深めてくれた。この二人にスペシャルサンクスを。
そう遠くなく半世紀をむかえるこの三人娘もそれぞれの境遇を経て、一年に一度七夕に会うというお幸せを共有する事に。郷里というのは有り難いものと年々思いを深くするが、それもこういう友がいればこそだろう。
今日は湯沢を代表する色男・ゴロー氏の経営するジャズ串揚げバーで名残の宴を。ゴロー氏は秋田艶笑譚や秋田グルメ本などの執筆もする一方、独特の語り口で和ませつつ絶妙のタイミングで串揚げを供す。今日は入りきれないお客さんと対応しつつ、また楽しませてくれた。ここのジャズコレクションも一聴の価値ありーなのでこの機に画像御紹介を。いつもこの顔ではありません、念のため。

イチロウ秋田巡業編

横浜高島屋での展覧会を無事終了。そのまま秋田に拉致される事となったいっちゃん氏。15キロばかり軽くなったワゴン車で、東北道をひた走る。昨日徹夜の悦子のナビはいかにも怪しいが、やっぱり間違え、一旦乗った高速を降りるはめに。確か、この道は10日ばかり前齋藤隆画伯に絵をお返しに行くとき通ったのに~と叫べど、無情にも勘違いだった。
なんだかんだの珍道中も最終目的地に着くもの。今日からお世話になる秋田美人の会湯沢支部会長・友子さんちに深夜イチロウ君を預け、悦子は爆睡。翌朝は日展湯沢展のレセプションのため、長野から織田有紀子画伯が来湯。わずか三時間程の滞在だったが、御本家柴田周一氏と友子さんとで迎える。
七夕祭の本番は5、6、7日。町の中ところ狭しと並ぶ絵灯籠には美人画が描かれ、宵闇が迫る頃には灯がともされて、なんとも妖艶な雰囲気に。
みそそ画伯ゆかりの西馬音内・佐藤氏夫妻や友子さんの着物の生徒さんやら美人だらけの宴会に、イチロウ先生もご機嫌。最終日には秋田から民俗学の先生や博物館の学芸員の方たちも宴会に参加。おおいに盛り上がった。
駆け足だが、その一端を。

秋田湯沢 柴田周一展レポート

悦子代筆。(な~んちゃって)
初個展健闘中の木綿ちゃん画伯に画廊をあずけ、悦子は御本家・柴田周一展のため帰郷。
湯沢の町ではこの時期、「湯沢七夕絵灯籠祭」が行われ県内外からの人であふれる。去年、照喜名隆充画伯がこの絵灯籠にチャレンジ、観光協会賞を受賞したのも記憶に新しいが、また巡り来たこの季節。
年々故郷の方々との交流が深まるなか、今年はいよいよ御当地の画家ということで御本家・柴田周一の登場となった。周一画伯は今年二月悦子画廊デビュー、十年間描きためた作品を発表したが、地元での展示はまだだという。それなら、鉄は熱い内にうて、と急かした次第。
御本家の本業を知る人たちは、一体何時描いたのか、と驚く事しきり。今展のために新作も7点用意する等、寝る間を惜しんでの制作を続けたという。
東京とは、また違うプレッシャーのなか、顔見知りの方、初めての方への対応を画家として果たした御本家、きっと得るものがあったに違いない。次ぎのステップになる事を切に祈るものである。
大勢の方がいらしたので、全部を画像で御紹介できないが、今年は最高賞の知事賞に輝いた照喜名画伯の絵灯籠の前に並んでいるのは、周一画伯の高校美術部の同期の方々と顧問の先生。東京展には来られなかった小中学校の同級生も。七夕でも大活躍の佐藤友子女史は、役人さんながら文化的仕掛け人の高橋氏とご一緒に。
名古屋からは、照喜名画伯と沖縄音楽のCD制作に関わった平野氏御夫妻がなんと車で。そして、しばらく見ない間に、すっかり大人びてきれいになった紗巴ちゃんは師匠照喜名画伯の助手として今年も傍らに。
お世話になった湯沢のみなさん、有難うございました。巡業は16日からの西馬音内の盆踊りまで続きますので、そちらもよろしく!


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