菊川展無事大団円

初めての個展で緊張気味の画伯だが、最終日に近くなるにつれお客様の応接にもゆとりが。もちろん父兄参観日には、お父様お母様はじめ妹さんご一家も。教師としても先輩にあたるお父様は愉快でお元気。作品のモデルとなっているのは、姪の瑠香ちゃんなので鑑賞にも力がはいる、というもの。
画伯はお仕事がら子供たちと接触する機会が多いので、「子供のなる樹」などはその実感がよくでているように思う。聞けば卒制にも子供たちを描いたのだとか。年期が半端ではない。画伯のかつての記憶に重ねて、瑠香ちゃんがいきいきと動き回る画面をみていると、画伯の目線は子供たちの目の高さなのだなぁと、しみじみ思われた。遠く失われた遊びの想い出や、世界の見え方が、エッチングのモノクロや単色のカラーの画面を通して思い出される。子供の線を大人が描くのはあざといものだが、画伯の純朴な心がそれを良質なものにしているのだろう。
また、学校の同僚の先生方が忙しいなか激励に多数お出で下さった。トライアスロンのお仲間は丁度今頃北海道のオロロン街道でレースだという。画伯のレース仲間のなかでの愛称は「まりもちゃん」なんだとか。う~んなるほど、なんだか納得。「いくの」というやや古風な名も似合うが、会期中知れば知るほどB型の血が呼び合うお人柄。「まりも」はぴったりかも。意気投合の日々も今日で最終日。いい記憶となって次の個展への意欲に繋がればうれしいのだが。まあまだレースは始まったばかり。最後まで完走する根性の人と見た。また伴走する機会を楽しみに待つとするか。まずは初戦ご苦労様でした。

菊川いくの展発進!

菊川いくの画伯の初個展が今日から。
目出たく画像もサイズアップしてリニューアル、、の予定なのだが。不備の場合はしばしまたれよ。
当然のことながら、菊川画伯は当画廊にも初お目見えにつき簡単なご紹介を。
画伯は1960年東京武蔵野市生まれ。1983年武蔵野美術大学油絵学科卒業後は、美術教師として奉職し、版画のお仲間たちとのグループ展を主な舞台に発表してこられた。初めて赴任した先の、伊豆諸島の利島という離島で健康的な生活に出会い、美大系の屈折と都会の憂愁から切り離された青春をエンジョイしたという。島で初めて覚えたものが焼酎と健康‥…。その名残でトライアスロンを始め最近までレースに出ていたらしい。
一方、絵本好きが高じて油彩から版画に転じ、2003年からは現代童画展に銅版画を出品するまでに。版画の技法は個人工房で習得、お仕事と健康的な青春の合間にぽちぽち描いていたのだという。
日も正午の位置にある頃は自分の影に気がつかないもの。しかしながら齢40の坂を越えるころには、日差しは午後の傾きを映して影を宿す。自分の影の長さに気づいた時、人は一番やりたいことに初めて向き合うのではないだろうか。
元々は内省的だった画伯が、島の自然のなかで自分の心身を鍛え、外界を十分楽しんだのちにまた絵の世界に戻ろうと思ったのは、この齢の声と無関係ではあるまい。自分が本当にやりたいことをするために勇気を振り絞って個展を、と画廊を訪ねてこられた。今展は17点の作品を用意しての版画展。
コレクションしている絵本もかなりの数とか。ちょっと見はかわいい絵なのにシュールなこわさのある「子供のなる樹」など、深層心理に働きかけるなにかが。泉屋博古館館長の川口さんがボッシュを思わせるといってくれたが、なるほど。
また、モデルとなった姪御さんと、お母さんにあたる妹さんもご来廊。トライアスロン仲間や版画のお友達もかけつけて下さり、まずは無事に幕開けを。

西馬音内盆踊り編

い)の佐藤家。この地方きっての旧家で、ここの若旦那はみそそ画伯旦那のレース仲間とあって実現した古民家での展覧会。由緒ある座敷に絵を飾らせていただく、という贅沢な勉強をさせていただいた。なにせ神輿が担いだまま入る高さの座敷である。蔵での展示にあたり、照明の電気工事に、みそそ画伯旦那のたっちゃんまでもれなくご同行。名古屋から700キロかけてイチロウ君は器を運んでくるし、思いがけないにぎやかな布陣となった。
16日からの西馬音内盆踊りには、池田画伯や銀子などもお迎えし、昼は温泉夜は踊り深夜は飲み会と休む間もなし。皆で入った露天風呂で、牧ネエネエがあしかショーをしたり(ご褒美はビール)、銀子が仁王立ち、しかも腰に手を当てて山にむかっている姿を見ていると、相撲甚句が風にのって流れてくるような気がしたものだった。

七夕&端縫い祭り-吉川優・越畑喜代美展

な~んと、色々なお仕事をはしょつていきなり次の展覧会は郷里秋田。持参のパソがうまく繋げなくて今頃アップはないよね。実はひそかにみちのくプロレス顔負けの巡業の旅に。
巡業の供はご存じみそそ画伯と、コレクター代表牧ちゃんネエネエ。湯沢の料亭石川さんの座敷での豪華な展覧会で、佐藤友子着付け礼法教室の七夕室礼講座と華麗なコラボ。こちらの銀座分校長を仰せつかっている悦子も、本校長と高弟方にご挨拶を。
冒頭のお料理は、白金の般若苑で修行したという料亭石川のご主人が、みそそ画伯の七夕の絵をみて閃いたという盛りつけ。人参や胡瓜や本マグロの短冊のうえに、うにだのアワビだのがキラ星のように散りばめられた一品。もちろんおいしくいただきました。

宮永匡和展初日

恐怖のクラッシュの後、しばし立ち直れずにいたパソと悦子。前の日記は追々思い出すとして、まず再スタートはポーランド在住、一昨年に続き二度目の登場となる宮永匡和画伯。 今展は恒例「京橋界隈」のイベントとして開催、そのパンフレットのご紹介文を。

ポーランドの古都クラクフに在住し、イコン画の修復・模写を通して得たテンペラの技法で動物や静物を描く。漆黒の地に華麗な装飾を施した金箔、ラテン語で警句を施した画面は静謐さを湛え、東洋と西洋、過去と現在を繋ぐ不可思議な景を紡ぎ出している。ポーランドの他ヨーロッパ各地で個展を開催、東京での個展は2004年に続き二度目。今展では金箔の鎧をつけた犬の衛兵他、古典的な風合いの静物などを中心に16点を発表する。
画歴
1970 大分県生まれ
1995 筑波大学大学院修士課程芸術研究科修了
1995~1998 JICAポーランド派遣
1998~2003 クラクフ美術アカデミー研究生
2003~2005 クラクフチャルトリスキ美術館研究生
1993,1994 青木繁記念大賞展優秀賞受賞1996 ミシレニツェ国際美術展
2002 イェドヴァプノ国際美術展他ヨーロッパ各地で個展
現在ポーランド・クラクフ市在住

悦部屋画像トップは宮永画伯のご紹介者・野地練馬守様。ギャラリー広田美術の御曹司・廣田さんとご同席。また故加山又造先生のご子息夫人英利子さんとお嬢さんの万葵さんが華やかに。お着物は確か先生の絵になったもの‥上布に刺繍は凄い!帯も加山先生の金地の松。目がくらむような取り合わせながら、さすがは英利子さん、さらりと。夕方にはただいまテンペラの技法習得中の加藤晋画伯や個展を終えたばかりの安住小百合画伯が、テンペラの先生とご一緒に。まずは無事幕開けの様子を。
尚、長い事「悦子の部屋」を留守にして本当に申し訳ありませんでした。また、楽しい銀座の様子をお伝えしますのでよろしくね。

パソコンクラッシュでごめんなさい

長年の不養生がたたったかお腹一杯になって、悦子の部屋のページがクラッシュ!イタリア帰りのウェッブ様もお手上げに。去年の 夏休みあけから先日までの日記が消えてしまいがっくし↓の悦子だが、サーバーの許容量を超えるデータを今一度整理する機会と前向きに。
思えば、五周年から始めた画廊のサイト。まぁよくも書いたりすべったり。消えた日記の再生は難しいので、十周年で一度リニューアルするかと相談中。その間、以下のおいしい画像で許してね。左からトシ君個展記念・鶴見沖縄&ブラジル村探訪記。沖縄のセイヤ君上京熱烈歓迎記念・横浜中華街探訪記。大磯龍進君別邸訪問記念・国産超ウマ肉焼き肉&茶会の模様を

茅ヶ崎茶会と名残のきりたんぽ

いよいよ春本番という趣の茅ヶ崎でギャラリー俊さん主催のお茶会が。題して「大和の春茶会」。ご亭主には俊さんで個展開催中の守田蔵氏。
去年の茶会でにじり口に思いきり頭をぶつけて以来、お茶の道のとりこになった松谷画伯、今日は日頃のお稽古のたまものか落ち着いた所作で。ご同席はご存じ林田氏と俳友さくらさん・真智子さん。
浄瑠璃寺の門前に住んでおられる蔵氏の取り合わせたお道具は、大和の春にふさわしく修二会に使われる「花」。なんでも毎年吉岡堅二画伯のお兄様がつくられたものとか。東大寺前管長上司師のはんなりした「華」という軸が掛けられた座敷で、翠のお茶とともに春の気配を満喫した。供されたいささかの杯にますますハイな気分で、今シーズン最後の愛のキリタンポ計画を実行すべく澤田邸へ。有能なさくら真智子マダム組が台所で活躍する間、比内鶏より前に澤田邸大浴場でよく出汁をとる。その夜の澤田氏がうれしさの余り、愛蔵の剣をふりまわした事はいうまでもない。それにしてもライクーダーのレコードが聞けるとは思わぬ春の夜の贈り物だった。

松村響子展初日

いよいよ秋の陣のはじまり。夏も食欲全開という幸せな体質のため、着ぐるみが一段と大きくなってしまった悦子。これからまたおいしい秋を迎えるというのにますます大物への道をばく進中。
それはさて、秋の陣の先陣を切るニューフェイスのご紹介から。松村響子画伯は、1969年生まれの36歳。三重で生まれて東京の高井戸で育ち、94年、武蔵美大卒業の新鋭日本画家。武蔵美の教務にお勤めの傍ら、お母様の松村多美さんの主宰する俳句結社で句作も。個展デビューは97年、二人展を2004年に開催後本格的に制作に取り組もうと今展を企てた。
自分にとってリアリテイのある身の回りの世界を描く、と決めて一年余。刻々と世界観を深めて作品たちを仕上げてきた軌跡が、画廊をひとまわりすると分かる。
最後の最後、時間との戦いのなかで仕上げた銀泥のやもりの作品がいい。これ以上、時間をかけたら窮屈になっていたかもしれない作品が、絶妙の具合で。さりげなくえもいわれぬ空間を表出しているところが心憎い。搬入の日の朝八時にこの作品の画面を洗いながら、こんなことでいいのかと途方に暮れつつ思わず笑ってしまったそうだが、絶対大丈夫!間に合うという確信はあったとか。ギリギリの神様が降りて来てくれたのだろう。この一年はこの絵のためにあったといっても過言ではないはない一作。
色んな自分の可能性は描いてみて初めて分かるものー感受性豊かな画家の内面の万華鏡を覗かせてもらったような気がした。次々と展開する響子画伯の世界はまだ統一感には欠けるが、この万華鏡なかなかに楽しい。どのしっぽを掴んで勝利の女神に微笑んでもらうか、じっくり見させてもらおうという気にも。一生懸命に手探りしつつ、自分の世界を掴もうとしている初心は清々しい、としみじみ。
いずれ目の高いご見物衆にもまれて、ますます成長することとは思うが、まずはいいスタートを自力で勝ち取った画伯に敬意を。
搬入は画伯のご主人と、多摩美ーズ油画ご出身のお姉様のご夫妻、ご学友の長尾英代画伯という力強い味方たちで。本人は徹夜続きのため、ほとんど意識なし。初日はリポビタンA二本一気呑みで気合を入れ、俳句の同人の方々はじめ、絵の関係の方々とうれし忙しの応対をぬかりなく。ほっと一息の顛末を今日は。

秋田編ーその2

夏休みといえば田舎。今年は恒例西馬音内盆踊りを東京と名古屋の画商さんが見に来る、というので万事ぬかりなくと心していたのだが、おりしも地震の影響で、後発隊のみそそ画伯、牧ちゃんと同じ電車でかえることに。
とはいえそこは困った時のA型ともだちー友子先生が万端整えて待っていてくれた。画商さんとはH田様とI藤様、そして仙台からH田パパのいとこさんもご同行。仲良し三人組でこのあと玉川温泉に足を伸ばすとのこと。奇しくもみそそ画伯のご友人宅は西馬音内の旧家、御宿のない鄙の里につきみんなでここにお泊まりで、贅沢な見物を。あとは食べたり呑んだり、温泉に入ったり。おりしも湯沢で日展開催中で、織田画伯の絵も発見。世間は狭すぎ!!ってなことですごいお客さまが帰ったあとはお馴染みゴローさんとこで、更年期三人娘(秋田美人の会改メ)の総会と称して友子先生えこちゃんとお疲れさん会を。また二学期頑張ろうと誓ったことだった。あ~ようやく夏休みの絵日記終了。あとはさんすうとこくごかぁ~、やれやれ。

夏休み三題噺ーその1

あっと気が付けば、夏休みももう終わり。きゃ~!大変!宿題が全然できてない~!と叫ぶのは小学校の時から変わらないが、今年の夏も濃い夏だった。
三題噺のうち、その1はなんといっても中野嘉之先生の平塚美術館での大個展。三岸節子展と会わせて見応えのある展示。7日は先生のギャラリートークの日とあって教え子の他色んな方がお見えになって大盛況。その後、先生ご夫妻を囲んでお祝いの会を以下のように。たまたま来会わせた面々だったが、先生の充実した仕事ぶりを目のあたりにして、皆少し興奮気味。意気軒昂な先生を真ん中に各世代入り乱れて歓談、痛飲した。9月19日までの会期中、9月10日(土)にまたギャラリートークの日があるという。まだご覧になってない方は是非!お出かけを。学芸員の端山女史ご推薦の韓国料理店が平塚にはある由、先生の壮大な絵を見たあとは食欲も倍増!間違いなし。
その2は、地上波ゴールデンタイムを柴田悦子が征服か?!と噂されたテレビ出演!、、だったがなんの事はなくあっさりうっちゃり。一日拘束されてこれかいってなもんでしたな。それにしても、画廊イメージを裏切らないよう出来るだけ楚々と賢こげに答えた動く画像はどこにいったの~。ギャラリーイセヨシの和田さんからも一番画商らしくみえたわよ~とお褒めにあずかったのに、、トホホ。ともあれ、メークにリコちゃん、コレクターとして牧ちゃん早苗ちゃん中野のいもちゃんご夫妻、とみちゃんなど大勢でお台場見学。おりしも東京湾大花火の日だったので、その後メリディアンホテルでビールなど呑みつつ花火も堪能。浴衣姿の若者で超混雑のお台場から中継の一端を。約五秒の出演シーンと大物A様の作品ご覧になりたい方はお声掛けくだされば何回でもお見せいたします。

涼味あふるる木彫の陰影

愛くるしい瞳がそっくりの、西山美智子画伯お兄様がご夫人同伴で。ご実家の中村家も優秀な一族につきお兄様もエリートコースまっしぐらと聞くが、並んでいるとこを見ると子供時代まで想像できちゃうような兄妹ぶり。ほのぼの感ただよう毛利夫妻もご同席で、こちらは末の弟夫婦といった役割。
阿部千鶴ご夫妻もすっかり大きくなったお嬢ちゃんと一緒に。みそそ画伯とは数年前佐藤美術館の四人展のメンバーとして旧知の仲。今日は久々のご対面。全く月日が立つのは早いもの、、。
一方、美智子画伯の小学校時代の仲間のなかでも、渋谷育ちの黒部君のお洒落度は抜群。24日夜七時から放映されるフジテレビ「爆笑問題・天才の伝説」出演のため、女画商コスプレの衣裳を着た悦子をさりげなくエスコート。このままテレビ局まで連れてって~って感じ。
最終日の今日は、野尻湖にキャンプにいっていた慧ちゃんのお手伝いもあって搬出もスムーズ。明日から夏期休廊となる画廊のお掃除まで。
怒濤の沖縄から今日まで、画廊のなかに涼しい木陰をつくってくれた西山美智子の作品と別れるのはいささか淋しかったが、作品を梱包しながら、よそのお宅でどんな木陰をつくるのか、想像すると楽しい。どんどんこの木陰を増やさなければ、と思ったことだった。

西山美智子展はじまる

台風をかいくぐり、一日も雨の日がなかった沖縄の日々。帰る時には東京は暴風圏という話で、傘の用意などない悦子、さすがに読みの甘さを反省したが、着いてみればちょうど雨の谷間でセーフ、初日の準備を済ませて待ってくれている西山美智子氏画伯のもとへ飛び込んだ。
真っ白な空間にほのかに浮かびあがる羽たちのインスタレーションに迎えられ、くたくたの身体が生き返るよう。ハイな状態のまま全身使い切ってきた疲れに、癒しの光が降り注いでくまなく潤ってくる。
年々、展示が巧みになる彼女。昨日まで展覧会だった悦子の留守に、完璧な空間を作り上げてくれていた。365日のうち、345日くらいは居る画廊なのに、画家の作品が変わる度に違う空間のように思えるのは、なんとも不思議。
昨日まで、離れた場所にいただけに今日はまた一段と新鮮に感じられた。十年一日のごとく常に展覧会を続けてきて、こう思えるのはひたすら作家の個性のたまもの。有り難し。
小さい頃、飼っていた小鳥の羽のしたを掻いてあげながら、羽を触らせてもらっていたという、西山画伯の指の記憶。この記憶によって蘇った木の羽は静かに画廊の壁にとまって清浄な空気をあたりに漂わせる。流れる時間のなかで忘れていたものたちが、拾い出されてそこに置かれている印象は、毎回の個展に通底するが、ますます純度が高まって神々しいほど。
木彫という共通項を通して語り合い、理解しあってきたお母様の中村美津先生もご来廊。画伯が木口木版に彫った版画をコラージュした作品に関心を示されていった。通常の親娘+αの関係は画伯と娘の慧ちゃんにもいえるが、個展中は野尻湖にキャンプ。子育てという大仕事をしながら台所でコツコツ彫ることを止めない画伯の後ろ姿をみながら、慧ちゃんもまた何かを始めるに違いない。女系三代が、それぞれの表現で語りあえる日が待たれることだ。
また、ひさびさのいもきん小黒氏や、ハンサム樋口画伯などがみんなお帽子だったので、一斉にお帽子大会。誰が一番似合う?

 

またもや台風ーうちな~編

東京も真夏!てことは沖縄は真々夏。ところが、台風6号にたたられて石垣に行っている後藤さんたちはホテルに閉じ込められたまま帰れないらしい。
先発隊のトシ君キリンちゃん画伯、美弥子画伯はなちゃんたちもスコールの洗礼を受けているなか、台風がいつも避けてくれる悦子とみそそ画伯は、例によって徹夜のアイロン掛けのあと、台風一過の那覇空港へ。
セイヤ役員の待つ車で早速知念村のレストランくるくまへ。ん~何度食べてもここの生春巻はおいしい!お~っと勘違いしてはいけません。沖縄は遊ぶところではないー試練の場。水着なんか絶対もっていってはいけない神聖な仕事の地、、、(ちょっとくやしい)。てなことでもちろん日焼けなどしていない画伯たちの取材をチェック。どこで何を食べたか等など聞き取り調査後、夜は「なびぃとかまど」の内装を手掛けた高良氏のお話を伺う。もちろん、あの大城美佐子先生にもご挨拶に。
見事に絵に描いたような夏の沖縄での御仕事は、あの「サスケ」という筋肉テレビを思わせる過酷なもの。あ~西海岸でリゾートしてきた恋人たちの焼けた肌がねたましい。
とはいえなつかしいきょ~でぃ~達との再会もあって、夜の部は充実の一途。仲田さんのお嬢さんにもお目にかかって、また親戚が増えたよう。宮城君も元気で、シーサー作りの合間に、北谷で土曜の夜ジャズの路上ライブをしているという。また爆睡と労働のあいまに沖縄原種豚・あぐ~をゲット!串焼き、トンカツ、焼き肉と各種試食した結果、脂の質は日本一と認定した。な~んていっている間に台風7号が接近、風雨の東京へまたもや無事に着いたのだった。えへん!!

スパニッシュな日々よさようなら

悦子のうちで飼っているのは乳牛なので、牛といえばやさしいメスの目しかしらなかったが、二週間画廊で頑張っていたのは、スペインの男々しいブル。戦いの前の殺気を帯びた赤い目に射られて、おお~と声なき声を漏らした人も多かったはず。
そんな迫力のある存在なのに、背景の黒と赤には絵の具のタッチは見られず、染めたかのようにあっさり。絵の具が一閃するのは目と顔の周辺の少しばかりである。隅から隅まで丁寧に塗ってある絵が多い日本では、このラフさはまさに驚くべきことだが、隅々系の絵が一生伝えられない臨場感を持つことも確か。
牡牛の精気が生々しく伝えられ、狂気の時を予感させるこの作品はまさにラテンの血のもたらすもの。いやらしさもいかがわしさもない純粋な一瞬だ。
フラメンコに魅せられ、踊りを習いにいったことがある。能の序破急と似て、白昼の明るさが一転闇に変調し爆発的なカタルシスを迎える一曲の構成は、人間の色々な感情を解放する祝祭劇そのもの。
踊りは一場だが、人生は何幕も続く。イグナチオの描く作品には、その一幕のなにげない一瞬に光をあてて、かけがえの無い一瞬へと転化させる力がある。光と闇と交錯する一瞬を画布に掬い上げているのだろう。
二週間このドラマたちと共に暮らし、その静かな孤独と、乾いた明るさに、激情はあるが陰湿さのない彼の地の詩人を思いおこした。
まだ見ぬナッチョことイグナチオ・ブルゴス氏は美也子女史によるとサービス精神が旺盛で愉快なお人らしい。9月にニューヨークのM.Y.Art Prospects で開催される彼の新作展を楽しみに待つこととしよう。
準備のため帰国した美也子女史と、先般牛になってくれた神戸の小野さんによる、「Women」像とともに今展のお別れを!

坂田明氏と美也子ママ

あの、ジャズの坂田明氏がとうとう!登場。美也子女史の義兄・小澤氏の華麗なるご人脈の御一人である。小澤氏も大変な才能の持ち主だが、その道の達人たる坂田氏の演奏たるや、狂瀾怒濤!阿鼻叫喚?の凄まじさ。この二人のセッションは、CSの書評番組で。
また福岡からは美也子女史のお母様のご来廊。エレガントなお母様と美也子女史を囲んで、夜は昔のお仕事仲間がお食事の席を。今もそれぞれにキャリアを積んでいらっしゃる方々も、会えば新人の頃に戻ってにぎやかに歓談。友遠方より来たる、、宴は佳境へ悦子は夢境へ

 

NHK文化センター青山教室の講座で『銀座・京橋画廊めぐり』を担当し、画廊とは???と入り口で立ちすくんでいる方々を、めくるめく美の世界にご案内するお役を。
講座部の船越嬢のもつNHKの緑の御旗を借受け、京橋界隈のイベント中の画廊を次々と見て歩く。タイプの違う絵画、また画廊主が醸し出す画廊の雰囲気に自然になじむまでは、かなりの熟練がいるにしても、絵を見ることは楽しいこと。一人ではまた気がつかない銀座・京橋界隈のけもの道の魅力をこの道20年の悦子が噛んで含めるように。
ご夫婦で御参加の方も含めて20名の方たちと歩いた数時間は悦子にも新鮮な一時。写真を撮るのも忘れて最後に残った方と証拠の一枚。

 

京橋界隈画廊巡りツアー

NHK文化センター青山教室の講座で『銀座・京橋画廊めぐり』を担当し、画廊とは???と入り口で立ちすくんでいる方々を、めくるめく美の世界にご案内するお役を。
講座部の船越嬢のもつNHKの緑の御旗を借受け、京橋界隈のイベント中の画廊を次々と見て歩く。タイプの違う絵画、また画廊主が醸し出す画廊の雰囲気に自然になじむまでは、かなりの熟練がいるにしても、絵を見ることは楽しいこと。一人ではまた気がつかない銀座・京橋界隈のけもの道の魅力をこの道20年の悦子が噛んで含めるように。
ご夫婦で御参加の方も含めて20名の方たちと歩いた数時間は悦子にも新鮮な一時。写真を撮るのも忘れて最後に残った方と証拠の一枚。

 

イグナシオ・ブルゴス展初日


恒例の京橋界隈展に、悦子画廊ではスペインの画家、イグナシオ・ブルゴス氏を御紹介。これはニューヨークのM.Y.Art Prospects との交換展でもあり、来日したオーナーの吉永美也子女史を画廊に迎えてにぎやかな初日となった。
通称ナッチョと呼ばれるイグナシオ画伯は1968年マドリッド生まれ。スペインの美大を終えたあと、ドイツのベルリン芸術大学へ留学、95年から98年までニューヨークに滞在しロングアイランドのロフトで制作した。現在はマドリッドをはじめマヨルカ島、カサブランカなどのアトリエで制作、ヨーロッパ各地とニューヨークで個展を開催する。また日本では、今展が初めての御紹介となる。
吉永女史は画廊を立ち上げる以前から、彼の仕事に注目し、開廊第一回展を彼の紹介とした。いかにもラテンの人らしく明るいきさくな人柄との事だが、それとうらはらに、作品は孤独な色合いも内包する極めて深遠な印象。ドリッピングで画布にしみ込ませた色は、東洋画のたらし込みにちかい効果で、激しいがしつこさのない独特の調子を醸している。
日本の留学生はスペインの超細密画を学んでくるが、プラド美術館のお膝元で育った彼は、ゴヤやベラスケスをこよなく愛しながら、その骨格を奪回して現代を生きる自分の表現にしようとしている。古典的な要素と抽象性、西洋の表現と東洋の表現を身の内に矛盾なく持つ彼の作品には、明確な意志あるいは魂といったものが感じられ、しばし時間を止めてくれるようだ。
ご協力いただいた吉永女史のお姉様ご夫妻はじめ、ご友人,同級生の方々、また今年文化庁の派遣でニューヨークに行く画家さんたちなどたくさんの人でにぎわいを見せる画廊の画像と、芦屋の小野嬢の見目麗しい挑発につい素地を出してしまった久々ハズカシ画像を。


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