2021.4.20(月)〜27日(火)
12:00〜19:00 最終日は、17:00まで
銀座一丁目桜通りの八重桜が思ったより早く散ってしまったが、ちょうど24年前の花盛りの頃オープンした画廊。
明日が24歳の誕生日です。
越畑喜代美は往時を知る画家の1人ー逆にいうと個展を始めてまもなかった越畑画伯のほぼ全行程を知る証言者とも。
今年はコロナまん延防止条令、あるいは緊急事態宣言発令かという緊迫した情勢のため、例年通りのお茶会風味は取りやめ粛々と余白たっぷりの空間でひととき和んでいただくつもり。
最近は墨と遊んで水の流れを楽しむ風であったが、その中で拓本のような表現に興を覚えたらしく、自ら版を彫り自在に野の花たちと交歓している。
道端で楚々としかし逞しく毎年の営みを繰り返す名もなき(名はあるが)草の花。その隣には越畑喜代美が愛誦する万葉の詩が拓本となってさりげなく添えられているのだ。
あまりにもさりげなく、物申さない作品なのでー野の花のようにー忙しい方には向かないが、一旦足を止めてその世界を覗き込むと、そこには豊穣な宇宙が広がっている。これは是非実見で、とお薦めする次第です。