佐原一家ご紹介

お父様の佐原和行画伯は愛知県豊川生まれ。芸大卒業後は脇田和画伯に師事、水彩ならではの柔らかい詩情に満ちた作品を描いている。10月10日から25日までごらくギャラリーで個展のため忙しいなか、搬入のお手伝いをして下さったのは前記の通り。
ナイーブで無口な画伯をフォローするかの如く、お元気いっぱいで明るいお母さま。一人息子のサハラ画伯はちょうど真ん中くらいの出力でバランスをとっているのかな?ご夫婦の妙、親子の妙を今回も認識する。
お祖父さまも伯父さまもいとこも、み~んな絵をかく佐原家のご一族が豊川の桜ヶ丘ミュージアムで「佐原家族展」をしたのは、もう二年前。DNAを受け継ぎながら、息をするように自然に絵の道を選んだサハラ画伯、駒場高校時代は棒高飛びの選手。まさか絵描きになるとは思っていなかったというお母さまの予測は見事はずれ、一家に二人の画家のお世話を。まぁこの方のパワーをもってすれば、恐いものはない!まずは御紹介

坊ちゃん倫敦へ行くー佐原和人展

画廊ご用達ウェブ&搬入隊のお役についている佐原和人画伯の四度目の個展が今日から。初個展が二十三歳、何も喋らないままずーっと画廊にいる子だった。それが今ではなくてはならない存在に。アーティストとしてもワンダーサイトからワンダーウェーブ展を経て、VJまでこなす活躍ぶり。
そのサハラ画伯が今度はロンドンへ武者修業に行くという。お仲間の大輔くんが先行して滞在しているとはいえ、飛行機も初体験。でも初めて降り立つのがヒースロー空港なんてかっこいい!
今展は旅行直前のどたばたの合間に。前日は北川純君のアトリエで朝までライブイベント。ここのところ、細切れ睡眠なのは悦子とどっこいどっこい。同じB型のなせる技か、ぎりぎりのところでかろうじてセーフの人生のスリルを味わい続けている。
昨日の搬入は久々にお父様の佐原和行画伯の登場。なんとパパ画伯に壁塗りまでさせちゃうこの画廊。来月十日からごらくギャラリーで個展のパパ画伯、壁塗りの刷毛を水彩の筆に持ち替えたら、ワンストローク何万円?えらいこっちゃ、ですがな。
初個展で1200枚もの0号を飾ったサハラ画伯、空前絶後にして前代未聞のその記録はいまだ破られていないが、回を重ねるごとに画廊の空間を把握、絶妙の間合いの展示となった。搬入隊員のお役の功徳かとも思うが、こっち側とあっち側の境目に興味を持つというサハラ画伯の感性のなせる技だろう。
毎回絵が大人になってくる軌跡を見ることは楽しい。よりシャープにエッジがたつような画面に時間が切り取られてフリーズしている。これらの一コマ一コマが、彼の手にかかって映像化されるといきいきと都市の乾いた劇的な瞬間に生まれ変わる。ロンドンでも大いに刺激を受けて来てほしいもの。
知らなかったが、休日だった今日、昼のうち見物衆は来てしまい夕方からは静か。はて画像はどうする等とはなしているうちに、けっして嫌いではないB型の血が二人同時に騒いだ。今日の画題は「坊ちゃん倫敦洋行見送之図」。やはり悦子はばあやの清ですか。ホントはマドンナがいいのにな…。立身出世を祈りつつー撮影・衣裳提供いもきん小黒氏。(ちなみに襟は巻紙、帯はエプロンで。見立ての着付けとでも)

戦いすんで日が暮れて…最終日

昨日は中高生に混じって市川学園の土曜講座・池田澄子女史の「俳句十七文字の瞬発力」を拝聴。三省堂版中三の教科書に掲載の「じゃんけんで負けて蛍に生まれたの」をはじめ「元日の開くと灯る冷蔵庫」「ピーマン切って中を明るくしてあげた」「いつしか人に生まれていたのあなたも?」など斬新な句で有名な澄子さん。師の故・三橋敏雄氏の15才の時の句「かもめ來よ天金の書をひらくたび」などを鑑賞しつつ俳句のたのしさ、奥深さを分りやすく講義。 途中、音読して久々に自分の声が頭蓋骨に響く体験を。詩と音と感情が一緒になるのはとてもいい気持…。枕辺で読んだり聞かせたりの時間を失ってどの位になるのやら、なんとも忙しない日々を反省しつつ。 中三の時、じゃんけんの句をめぐって論議したという生徒もいて、「日本人になりたい講座」の趣旨に賛同して、俳句の種まきをしに来てくれた澄子さん、うれしそう。そういえばここは「沖」を主宰していた故・能村登四郎氏が生涯奉職していた学校。出会いがつくる万に一つの奇蹟を祈りたいところ。 その後、御存じ吉田氏のギャラリー俊で開催中の内山徹展へ。例によって例のメンバーで、例の通り…。これ以上はとても書けない顛末へと雪崩れ込む。当然画像も�、となると凄そうだね。まぁまぁナンクルナイサァ。 さて、明けて今日、画廊はならこ画伯最終日の画像。画伯のご学友と杉田さん、こちらはなんとも平和な面々。最後の駆け込みのお客人が山なす中ならこ画伯の戦いの日々はようやく終わりを告げた。戦いすんで日が暮れて、搬出を手伝ってくれたお友達と連れ立ってならこ画伯は銀座の街へ。 悦子はこれから明日からの搬入…佐原君が次の作家で本当にラッキーかも。だが、きけば朝までイベントだったとか。どうもB型はやることが似ている?

ニコール画伯の帰国と、なら子画伯な日々

京王展の会期が終わってほっと一息、と思いきや画廊には仕事の山脈が。会期中の搬出入はさすがにこたえたが、ニコール画伯とならこ画伯の御協力を得てなんとか凌いだのは前記の通り。
そのニコール画伯、京都・奈良・高野山・広島の旅を終えて帰国前の御挨拶に。高野山の神秘的なまでの静けさに感じ入ったとのこと。色感の良い彼女の作品に、更なる陰影が加わるよう切に祈るもの。
さて悦子留守中の画廊の切り盛り全般をまかされたならこ画伯。さすが一年のアルバイト経験のなせる技か、武蔵美ーず同窓の方、フラメンコ仲間、絵のお教室の生徒さん方、幅広い人脈を示す方々への応接にもぬかりはない。彼女はおおらかなお人柄、常に全力で走るため、時々転んだり方向転換が出来なくてぶつかったりしているが、そこはそれ何はなくても根性と愛嬌。周りの方々に愛されながら生きているのが、人品というものだろう。
今展では、襖絵のお仕事をゲットしてきてお披露目。画廊内襖はつい次の間がありそうな気分にならせてくれて新鮮。この取材の時は雨に祟られて一度も山影を見なかったそうだが、それにしては空間の把握がよく出来ている。いったいなら子画伯の年で墨絵というのは意外な感じがするが、この世界にひかれる彼女の感性は、魅力的なベクトルへ過たず仕事をすすめた。敢えてこの難しいジャンルを選んだ彼女の勇気を去年は評価した。
今年は和紙の研究も含め研鑽の成果か、空間に奥行きが出たように思う。未熟ながら、たっぷりした墨の量感があるのは彼女の人柄そのもの。短い期間に画家としても人間としても成長したことをとてもうれしく思う。まぁ先は長い、ゆっくり、ゆっくりといったところか。
今日はニコール画伯とその前の会期の柴田由美子画伯が揃って来廊。福島に帰る前に立ち寄ってくれた小松謙一画伯とならこ画伯の高校時代の恩師とともに画像を。悦子は京王の反動でよれよれにつき、今日は御遠慮。

百貨店の屋上にはまる

一念発起、ビジネススーツとパンプスな日々も最終日の今日はややお疲れ。こんな時、憩いの場所は当然屋上。デパートの屋上も当節は淋しい限りだが、ここ京王百貨店ではこの夏最後のビアガーデンが。
昼下がりの閑散とした屋上のステージでは、ベンチャーズのコピーバンドがリハーサルに余念がない。ビルの向こうは高層ビル街が林立し、なにか昔映画でみた近未来都市のよう…。エアポケットのような空間に身を置いていると階下の事は夢のまた夢。つい俳句でもとひとひねり、忙しいんだか暇なんだか。
さて今日は阪神命の新恵画伯がご夫君の加藤良造画伯と連れ立って。西新宿にある贔屓の店「月とすっぽん」のご主人・影丸さんご持参の鯖寿司を屋上で食す。影丸さんは何せ数寄人、料理はもちろん花ても器でも美意識のかたまりなのに、みずからを「知恵遅れで…」と称す。その言い方がなんともキュートで、なんど聞いても笑ってしまう。こんど使ってやろうと思うのだが、悦子がいうとシャレにならないかも。
さて、もう一組のお客人は久々登場の牧ねえさんと横さん。みそそ画伯と近所のお二人、今日は泊まりがけで宴会など。沖縄生まれの牧ちゃんご用達のお店「ナンクルナイサー」でおいちい生活。途中からみそそ画伯旦那たっちゃんも駆けつけ飲んだり食べたり寝たり…。
自力で展覧会中のならここと奈良橋優画伯もなんとかやっているみたいだし、悦子もひさびさの武者修行で活力倍増。皎々と照る宵待月の下緊張の糸もややゆるんで、ありがたい夜となった。

奈良橋優展怒濤の初日

なんだか右往左往しながら、なんとか幕開けした今日の初日。悦子と優画伯のコンビは似たり寄ったりの弥次喜多道中。普段、悦子のアシスタントとして画廊にいる優画伯も、自分の展覧会だといささか勝手が違うらしく昨日の搬入ではてんてこ舞。 夜九時過ぎに六本木のドン・キホーテまでテグスが買いに走ってくれたフレーマ-の佐竹さん、襖の桟にするための木材を渋谷の東急ハンズまで買いにいってくれた優画伯同級生の森本君、慌てふためく優画伯をしり目にゆうゆうと展示をすすめる搬入アンドウェブ隊員佐原君、昨日半日京王にかわりにはいってくれたいもきん小黒氏、誠に有難うございました。 今日無事初日を迎えることができたのは、上記の方々のお陰。弥次喜多では昨夜は泊まり込みだったかも。はぁ〜よかった! という事で、初日の画像。ど〜も酒呑亭と榎本氏も来てたらしいが、悦子が京王から帰る前に逐電。君子は危うきに近寄らずか…?

ニコール展最終日

スイスのバーゼルから初来日のニコール画伯、日帰りで京都二回・秩父・鎌倉・土浦と精力的に日本の御勉強。秩父では浅見画伯、霞ヶ浦では間島・國司画伯と旧交を温めた。悦子の英語より、ニコールの日本語のほうが上達が早いかも。 なにせスイスというお国柄、ニコールの住むエリアの母国語であるドイツ語の他、フランス語・英語・イタリア語・スペイン語が全て堪能。世界各国で知り合った日本の友人が訪ねてくると、知り合った所の言葉で対応。画廊は色んな国の言葉が飛び交うアナーキーな空間に。 最終日の今日は、ご常連の榎本氏がお茶道具一式持って来て下さり、名残りの茶会を。生憎電池きれのデジカメ、画像がないのが残念。里佳画伯の御学友・三反氏がニコールのDMを料紙かわりに一茶の俳句をスラスラ…。思わず悦子もスラスラが止まらない。つい自分の代表句など書いちゃうのが恥かしいかも。でもニコールには大受け!旅のノートにすかさず記していた。そのうち俳句アートがバーゼルアートフェアにでちゃったりして…。 画像はニコールのニューヨークで知り合った御友人と、昨日の便で帰える前に京王百貨店に立ち寄ってくれた里佳画伯。本当に里佳ちゃん、有難う!ニューヨークに足向けて寝ないからね!スペシャルサンクスを!!

京王百貨店にて企画絵画展

ニコール展と平行して、今日から11日まで京王百貨店新宿店にて「現代若手作家による絵画小品展」を開催。
メンバーはお馴染み、織田有紀子・瓜南直子・越畑喜代美・三浦幸子・森田晴樹・山田りえ・吉川優各画伯。この上半期のお仕事の精髄ともいうべき中身の濃さに、思わず後ずさる。とはいえ、可愛さはよその会場でみると倍増。作品たちに、よしよし、がんばるんだぞ!とよく言い聞かす。
悦子も会期中は百貨店で作品たちのお供、もう一度新鮮な気持で対峙する。それぞれが日本画の画材を使いながら、七人七様の宇宙を作っているのが改めて面白い。また、それでいながら喧嘩してないのも面白い。個展が中心で、このように一堂に会することのなかった画伯たちの作品が、主張しつつ仲良く並んでいる様はなかなかどうして立派なもの。力をこめて描いてくれたことに感謝しつつ、新たな出合いを待つことにしよう。
おりから悦子の所には、織田画伯ご恵贈のスーパーパワースーツがたんまり。久々に仕事が出来る女系のコスチュ-ムに身を包み、脱おやぢ。膝がでる服など、もう着る事はないと思っていたが、まぁまぁいけるかも。脚線美を謳われた昔日の栄光よ、カムバック!
恐いもの見たさの御仁も美しいもの見たさの御仁も銀座の帰りに新宿に来れ。運がよければゴールデン街か歌舞伎町がおまけに…。
(画像は特に秘す)

鎌倉探訪 けもの道編

鎌倉の瓜南邸でお仕事の打ち合わせを今日は。三時間ほど画廊を抜け出して潮の香りを嗅ぐのもなかなか乙なもの…とはいいながら、実は鎌倉は小町通りのけもの道しか悦子は知らない。
打ち合わせ後、瓜南画伯御用達の某店へ。夕方から画廊で用事があるので今日は日の高いうちから乾杯ざます。某店のマスターてつや氏は画像の通りハードボイルド。風呂上がりの火照った体を冷ましつつ迎えてくれた。
本格バーながらおつまみがお茶目。サラミの豪華半本丸かじりー注文する時は「きくちゃんサラミ」を、と。今回は特別に瓜南画伯が盛り付け担当。一段と白磁の皿に映える逸品に。
窓から瓜南邸が見えるような距離なので、ほとんど居間のような案配に寛がれているお二人の御紹介。シュワルツネッガー系のてっちゃんが
しぶ~く対応、関西系伴大魔人の放つ必笑ジャブを余裕でかわしておりましたな。
明日から始まる京王百貨店の搬入を夕方に控えた悦子、帰りの横須賀線で英気を養い(バク睡?)つつてつやさんの夢を…。

武大人の定点観測

秋のシーズン到来をつげる院展初日の今日、武大人が久々のスーツ姿で登場。この間スーツをみたのは、確か茅ヶ崎のギャラリー俊さんで。あの時はたいそうご立派な恰幅で、またえもいわれぬ風格があったもの。
このところ画伯たちのちっちゃい度を度々取り上げて来たが、実はおっきいちゃん倶楽部というのもあって、さしずめ武大人は最右翼だった。それが、このところみるみる軽量化。結婚前後の体重に戻る勢いとか。さすがにまだ前のスーツは無理とのことだが、試したところをみるとその野望もまんざら捨てたものでもないかも。
悦子もやや軽量化をはかったが、武大人に及ぶものではない。ただひれ伏して、どこまで行くのか見届けるのみ…。12月の個展時にはお互い往時の体型を復活させ、スィング感溢れる展覧会にしたいもの(どんなだ?)
今日はな~んとナイスバデイの里佳画伯と並んで、なにかお似合い感漂う武大人の定点観測画像を中間報告。

秩父大バーベキュー大会!

今日はニコール来日記念バーベキュー大会。帯広から里佳画伯が送ってくれたジンギスカン用のおいしいお肉に、浅見家の畑でとれたおいしい野菜を山ほど。
朝八時に銀子のお迎え、十時には秩父の浅見邸へ。秩父銘仙の機元らしいお屋敷の前には、浅見画伯の絵でお馴染みの松が堂々と。少し約束の時間には早い到着だったので、準備に余念のない浅見ママのお手伝いを。とはいえ目の前のおにぎりと湯気の立つ玉蜀黍に抵抗できる悦子と銀子ではない。食べつつにぎりつつ、増やしているんだか、減らしているんだか…。
十一時、一式積み込んで待ち合わせ場所へ。今日のメンバーはニコール、里佳両画伯、そのお友達の三反御夫妻、松澤ファミリープラス犬のアクセル、浅見画伯、秩父若衆組本間君と利香ちゃん矢吹君、銀子、悦子。
秩父でも穴場の河原は広くてバーベキューには最適、肉は次々と焼けてくし、浅見ママ丹精のハーブやら胡瓜やらカボチャやらトマトやら…
そうそう、ワインは銀子吟味の逸品。あ~久々のおいちい生活だぁ!。
今日はいもきん御夫妻が御留守居役、四時には帰らねば、という訳で早めの撤退。浅見家の畑の隣にある新木鉱泉はあきらめてレッドアロー号で御帰還するも、車内でバク睡。車掌さんに「お客さん、終点ですよ」と起こされる。まだ日も高いというのに、またおやぢと化した悦子。さぁ、栄養は満点だし、また働くとするか!
閑話休題、悦子がいないと画廊がきれいになるというのは定説。魔法の杖でちゃらら~んとお掃除してくれているのは、きんつまレモンちゃんでした。慎んで御礼を。

高村木綿子展 ケイタイメールと深いものについて

木綿子代筆。
今日も私は、写真を一枚しか撮りませんでした。悦子さん、ごめんなさい。昼に、私に似ず病弱な姉と一緒に、母が3度目の来廊。母は画廊に来て、友達にメールをうって帰っていきました。のんきな母に会い、私ものんきになりました。
昼に、毛利やすみ氏が御来廊くださって、私は初対面なのですが、武蔵美の毛利教授の奥様で、なんと伯母の同級生であり、お話はよく伺っていたので、ぜひ一度お会いしたいと思っていた方です。ここもまた、不思議な繋がりなのです。本当に素敵な方で、まるで私と同じ目線でお話してくださり、制作をしていくことの深さを、言わぬうちに教えてくださいました。私にとってなんとも感激の出会いでした。
その後、数寄和の岸田氏が御来廊くださり、和紙と絹についての貴重なお話や、裏打ちの重要性など、私の制作する上で欠けている、画面の将来的な状態への気の配り方を教えていただきました。紙も本当にとても奥が深いものです。
夕方、焼酎を手に、精神科のお医者様の山下氏が、いつもの和気あいあいの柴田悦子画廊の空間を楽しみに、御来廊されました。残念ながら悦子さんはお留守。でもそこでは、私の趣味の陶芸仲間と、ムサビーズと、搬入時にたまたま居合わせて、多大なお手伝いをしてくださった佐原氏、綾ちゃんで、当然のようにお酒をのみ始めました。悦子さんが不在のため、おつまみに珍味はお出しできませんでしたが、山下氏の芋焼酎は、下戸の私でもわかるほどにとてもおいしい。ムサビーズはここぞとばかりに、山下氏に自分の精神状態について相談をし始め、一時は診察室のようにもなりましたが、自分たちは健康だということで、話は落ち着きました。よかったね、みんな。大先輩の佐原氏に、今回の私の展示や、佐原氏の個展の時のお話をネホリハホリ伺い、なんだか私のこころは落ち着きました。9月にまた、柴田悦子画廊で個展をなさるそうで、家ではきっと制作に追われていらっしゃると思い、おせっかいながら「のんでいても大丈夫なのですか」とお聞きすると、なんとも朗らかな笑顔で、「だからここではせめてゆっくりした時間を過ごそうと思って」と、またこの画廊の懐の深さを聞いたのでした。

なんでこうなるのー花魁?

非常に知的にコントロールされた色の層をみせるニコールの展覧会に、いくらコラボといっても花魁はないでしょ、とは思ったが,今日はなぜかいもきん小黒ご夫妻が山ほどお着物をもって画廊にみえられた日。
伝統的な日本のキモノの御紹介も、初来日のニコールには必要かと今日の顛末。明治期の日本画家手書きの扇子を片手にそれぞれのポーズで。
悦子太夫はともかく、きんつまレモンちゃんもいい乗り。里佳ちゃんは小粋に、ニコールはいなせな感じ。
しかし、かんざし代りの三千本膠がなかったのが心残り…いかんせん箸では。次の回には完璧を期そう。

ニコール・シュモルツァー展 初日

三年前ニューヨーク・ブルックリンのスタジオで作品を拝見して以来、さすがスイス人の律儀さで、新作の資料など常にメールで送付してくれていたニコール画伯の個展がいよいよ。 1967年スイスに生まれ、パリやバーゼル大学で美術史を修めたのち、1988年ベルリン美術大学で美術専攻。その後、ニューヨークのアートスチューデントリーグで学び、一年をバーゼルとニューヨーク半々に過ごす35才のニコール画伯。 アトリエで最初に作品をみた印象は、生地を思わせる黄色の色の重なりの美しさだったが、三年の歳月を経た今回の作品は、自然のうちにある要素から引き出された形象をもとに描かれた。重なりつつ、削り取られた多彩な色の集積は、華やかに彩られてはいるが、実に静かな抒情を湛えている。  彼女と知り合ったのは里佳画伯の御紹介だが、その日のうちにトロントの斎藤典子画伯と三人でフィラデルフィアの間島秀徳画伯のところに小旅行。穏やかで知的なお人柄に、ヨーロッパの奥深さをみた。 とはいえ、この日はたまたまペンギンの着ぐるみを持っていた悦子、間島画伯の留学していたペンシルバニア大の構内で、入れ代わり立ち代わり撮影会。そのままの格好でニューヨークまでバスで帰って来たが、目覚めれば側にいるはずのニコールと典子さんは、はるか前の席に…。 江戸の仇を長崎で、という訳ではないが、今回はスイスにちなんでハイジの衣装をニコール画伯のために。もちろん御国でも着た事のない衣裳だとか。 画伯の絵をみて一目惚れのテリー、日本で1番目のコレクターになってくれた。御礼に佐名子夫人にも衣裳を着てもらいスイス文化の普及を。後ろの方はスイス大使館の大平女史。早速駆けつけてくれて感謝感謝。 恐るべきは画家の力量。いきなり知的空間になった柴田悦子画廊。初日ばかりはニューヨークテイストでと、黒のスーツを久々にきてみたが、う〜ん、いいんじゃないの。すくなくてもハイジよりは無理がない。 右上は東京国際フォーラムで個展中の八木幾朗画伯の会場で銀子と。

搬入日なのに…人間交差点

明日からのニコール展の準備に追われていると、今日の便でカナダの帰る玉恵とひとし君、明日の便でニューヨークに帰る板東優氏と沙南ちゃん、秋田の御本家柴田周一氏などなど、お別れやらご挨拶やらで次々にご来廊。一夏終わって、いよいよ秋のシーズンか、とふんどし?を締めなおしてドスコイ!

柴田由美子展 最終日とその前夜の顛末ー青春のゴールデン街ー

今年24才という由美ちゃん画伯、年令も大きさも悦子の半分くらいか?と思わせる可愛らしさ。真面目に絵を描いて来たに違いない、シャイな彼女も最終日の今日あたりにはさすがになごんだ表情を。デビュー戦に立ち会う機会の多い悦子としても、出来れば次の契機となるような個展であってほしいのだが、如何だったか。
最初とはいえ、かなりしっかり自分の世界を確立している彼女、先日は武大人も誉めて帰られたが、今日は吉田春彦氏の目に…。画題のニュアンスが良く分かると、ひとしきり「地にあるモノ」話を。自身も絵をかいていらした方だけに、どんな若い画家の絵にも寄り添って見てくださるのが有り難い。
近所の「三日月」で、画伯、春彦氏とご一緒に打ち上げ。ここの御主人と、学生時代、御主人の家庭教師をしていた、府中美術館の本江邦夫氏の話をしていたら、御当人が入って来てびっくり!春彦氏お父上の耕三先生は、本江氏近美新人時代の上司だったいう御縁もあって、御紹介すると「あ~知ってる、知ってる!」と蕎麦屋で25年ぶりの再会劇。
最近、つくづく御縁の不思議さを思い身を慎まねばと思うが、昨夜は恐いもの知らずだった20代お世話になったゴールデン街に。この頃には悦子にもファン倶楽部(あまりいい思いをした記憶はないにしても)があったもの…だが。
実は帰国した玉恵を囲む会を、ここ「◯羅治(わらじ)」で。玉恵の住むビクトリアの美術館で来年展覧会予定の杉本洋画伯とウェッブ大里氏は、先年のカナダを巡るリサーチで玉恵と意気投合。日本での再会となった次第。杉本画伯夫人きよさんと御友人の今井悦子女史、占いの天祭音(あまね)女史、なんだかよくわからないまま巻き込まれたいもきん小黒氏が、この夜のメンバー。
「○羅治」の健さんは、映画人としてもゴールデン街の御意見番としても有名なお人。奥さんとともにこの街の灯を守ってきた。由緒正しき元青線時代の三階立ての座敷は、密会に最適(うふふ)。

カナダの玉恵親子と山芸大恩師の岡村画伯

スイスから、アメリカからお客人の相次ぐこの頃。今日はカナダの玉恵とひとし君親子が、沖縄へのお里帰りをおえて東京へ。しばらく会わないうちにひとし君も17才。カナダのホッケーチームで活躍しているという。セイヤとも玉恵とも18、9才くらいからの付き合いだからもうすぐ30年。ひゃ~というくらい月日のたつのは早い。つい、こないだまでひとし君くらいのトシだと思っていたよ、わたしゃ。
ところで、クーラーの直った画廊には由美ちゃん画伯の恩師・岡村桂三郎画伯が。山形芸術工科大学に教えにいってから、かれこれ5、6年。それでなくても忙しいのに、増々大変なことになっているとか。そんな殺人的スケジュールをぬっての来廊に、由美ちゃん画伯大感激!ほとんど五分は口がきけない状態で。岡村画伯、教え子のはじめての個展を丹念に見て激励の言葉を。学生時代から、その才を楽しみにしていたという。
師匠も選べないからね、といったのは日展の故関主税先生。天の配剤で出会うとの意味と解釈したが、そういう意味で由美ちゃん画伯ラッキーだったかも。現役ばりばりのトップランナーとして走る岡村画伯の仕事から一杯汲み取って、出藍の誉れといわれる弟子となってほしいもの。
ともあれ、ややフリーズ状態がとけた画伯、お仕事仲間が鳥さんになったのを機に、コスプレを志願。キュートなお姿のデビューを。

林ファミリーとNYの里佳ファミリー御紹介

ニューヨークの板東里佳画伯ファミリーが一ヶ月の帯広滞在をおえて東京に。すっかり大きくなった沙南(さあな)ちゃん、早速麻子画伯の鳥さんグッズに大喜びでポーズ。ママの個展の時はパパと御留守番だったので今回は全開のお元気モード。「えっちゃ~ん!」と飛びついて来てくれた。思えば三年前の最初の個展の時、疲れ果てて画廊の展示台をベッドに寝ていた沙南ちゃん。画廊で寝たのは悦子と沙南ちゃんぐらいだよ。
29日から個展の二コールもスイスのバーゼルから到着。再会を喜び
あう。折から登場のいなさん、男気全開で英語のカンバセイション。車で二コールを浅草に案内してくれるという。
悦子は、麻子画伯の時にいらしてくれた林教授宅へ。夕方のお忙しい時間だったのに奥様が駅までお迎えにきてくださった。学生時代の話から、偶然にも共立女子大の後輩という事がわかり、思わずのけぞる。しかも教授は最近まで悦子結婚時代の仲人さんの同僚だったらしい。ひゃ~狭すぎるぞ、この世間。娘さんのち~ちゃんもご一緒に、麻子画伯の作品を楽しむ。家族みんなで一つの絵の前で語りあえるなんて、ホントに幸せ。悦子もお裾分けしてもらった感じ。こんな出会いがあるから、人生捨てたもんじゃない。音楽もお好きなお二人、今度は腰をすえてゆっくりお酒でも、と約して辞した。

内倉ひとみ画伯壮行会

今日は、1年間海外雄飛の内倉ひとみ画伯の壮行会。内倉画伯予備校仲間が中心で。強画伯、林画伯、武井画伯、澤田氏が予備校からご一緒。強力な結束を誇る。内倉画伯のギャラリー閑々居さんでの個展も今日が最終日。窓を開け放ったギャラリー内、鏡の乱反射が天井に映って美しい。夜は夜でいいだろうな~。内倉画伯の光のテーブルが置ける家が欲しいよ~!
さて、まだ直らないクーラーに熱気むんむんの画廊。涼しい顔して麻子画伯が団扇であおいでくれた。杉田さんはビールで涼。心頭を滅却すれば…とはいえ、やっぱり暑い。明日は直るけど、扇風機買っちゃった!。

柴田由美子展 なんてこったぁ!

久々の真夏日、ようやく夏らしくなったなんて喜んでいたら、突然のクーラーダウン!なんてこったぁ。
しかも。今日は遠方からお客人が見える日、万全の態勢で望まなければいけないところなのに…。もちろんやりましたよ、汗みどろの陳列を。可哀想なのはスタッフのならこと由美ちゃん画伯。呆然とたちすくむ宮沢賢治状態の悦子のまわりで、東に背広ぬぐ人あらば団扇であおぎ、西にハンカチ出す人あれば冷たいお茶でもてなし。DMのシールはりをしつつの大健闘。
おりしも、急に暑くなって追い付かない修理業者は今日はこれないという。明日から水着でビアーギャラリーだぁ!。(本当か?)
パソ君買ったら当たった液晶テレビに大喜びの昨日がなつかしい。
当たり過ぎだって!もうもう!
その今日の、ラッキーなお客人をご紹介。大阪は都島から絵のご見物にいらした磯部ご夫妻はギャラリーガイドでチェックしてこられた初めてのお客さま。まだこの時はクーラーは生きていたのでつつがなくご接待することができた。明日は信州に行かれると言う仲のいいお二人に、画廊の三人組は指をくわえて…。
可哀想なのは以下の方々、すなわちベネチアビエンナーレ参加の美術家・内藤礼画伯、ならこの立美時代の先輩高橋桃子さん、ウェブの巨匠大里氏、等など。
めくるめく、とはよくいったもの。もう失神する勢いかも。真夏の夜の夢は一体いつまで続くやら。
かくいう悦子は明日は葉山。あぐり画伯と瓜南っん!画伯を巡る湘南の濃いダブルヘッダーにつき、生きて帰れるか?はたまた葉山から鎌倉の海に回遊する人魚になるか?お楽しみ!


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